
韓国でパンの価格が高騰する中、消費者は依然として高価格の人気ベーカリーに行列を作っている。代表的な“流行パン”である塩パンやサンドベーグル、もちもち食感の「チョンドゥクパン(もちもちパン)」などが市場を牽引している。
統計庁によれば、2025年8月のパン消費者物価指数は138.61(2020年=100)で、前年同月比6.5%上昇。全体の消費者物価上昇率(1.7%)の約3倍に達する。
9月1日には人気ユーチューバー、シュカがソウル市城東区で「990ウォン(約104円)塩パン」のポップアップを開き、価格論争に火をつけた。しかし現場では「値段より味」と考える“パン好きを自認する人々”が依然として高価格商品に殺到している。
例えば、城東区の有名塩パン専門店では開店前から30人以上が並び、開店20分後には30個近いパンを抱えた客が出てくるほどだった。最も安い基本の塩パンが3900ウォン(約409円)と、シュカの“格安塩パン”の4倍以上だが、依然としてオープンラン必須の人気ぶりだ。
30代女性客は「味さえ良ければ値段は気にしない」と話し、別の客も「美味しい塩パンなら5000〜6000ウォン(約524〜628円)でも食べる」と語った。
流行は塩パンにとどまらず、クリームやチーズ、果物をたっぷり挟んだ「サンドベーグル」、もちもちした「チョンドゥクパン」「モチパン」へと広がっている。
ファッション・ライフスタイルプラットフォーム「エイブルリー」のビッグデータ分析によると、2025年1月〜9月24日までの「チョンドゥクパン」検索量は前年同期比で約32倍増(3096%)。「モチパン」は検索量が6倍超(561%)、関連商品の取引額は20倍近く(1865%)に跳ね上がった。
同社は「9月に販売された『ドバイモチパン』が爆発的な人気を呼び、フードカテゴリーで1位となった。今後もチョンドゥクパンやサンドベーグルの人気は続くだろう」と予測している。
(c)news1