2025 年 10月 2日 (木)
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韓国で連続する誘拐未遂、ソウル市の「安心ベル」満足度急上昇…「車のクラクション並みの音量」

ソウル市が配布した小学生向け安全装置「初等安心ベル」(c)news1

最近、ソウル市西大門区や冠岳区をはじめ、韓国各地で小学生を狙った誘拐・拉致未遂事件が相次ぐ中、ソウル市が導入した子ども用の携帯安全装置「安心ベル」に対する満足度が急上昇している。保護者の不安が広がる中、同装置に対する評価は非常に高く、他の教育庁からの導入相談も相次いでいる。

ソウル市が9月24日に発表した調査結果によると、2025年6月から7月にかけて、市が配布した「安心ベル」を使用する小学校1~2年生の保護者や教員6235人を対象に実施したアンケートで、全体の82%が「非常に満足」と回答した。また、回答者の85%が毎日子どもに携帯させていると答えており、定着率の高さもうかがえる。

この安心ベルは、2025年5月からソウル市が市内の小学校1〜2年生を対象に無償配布を始めたもの。キーホルダーのように通学用バッグに取り付け、緊急時に裏側のボタンを押すと、100デシベル以上の警報音が鳴り響く。音は50〜70メートルの範囲に届き、車のクラクション並みの音量で周囲に危険を知らせる仕組みだ。

ソウル市によれば、市内606校のうち91%にあたる555校が申請し、約11万3000個の安心理鈴がすでに配布されている。

調査では、同装置が「子どもの安全に役立っている」との回答が82%、「使用後に不安感が減った」との回答が57%に達した。また、「日常的に着用している」割合は85%、「ほとんど着用していない」はわずか10%だった。

機能やデザインに対する満足度も高く、「機能に満足」は82%、「デザインに満足」は88%に達した。製品にはソウル市の公式キャラクター「ヘチ&ソウルフレンズ」が採用され、子どもたちに親しみやすい仕様となっている。

使用方法についても、「使いやすい」と答えた人が92%、「使用教育が十分だった」と答えた人は95%にのぼった。一方で、「簡単に外れる」「破損しやすい」などの不満も一部寄せられており、今後の改善課題となる。

調査対象の児童のうち、1年生が3662人(58%)、2年生が2165人(34%)を占めた。地域別では、江南区・松坡区・広津区・江東区などソウル東部地域からの回答が多かった。

この調査は、誘拐事件が全国で多発する直前に実施されたものであり、市は「現在の満足度や実際の使用率はさらに高まっている可能性がある」と見ている。

(c)news1

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