
ソウル市内の衣料品店で店長を務めていた30代女性従業員が、売り上げ金を横領してホストバーや高級品購入に浪費していたことが明らかになった。被害額は少なくとも10億ウォン(約1億1000万円、1ウォン=約0.11円)に上り、オーナーは業務上横領や財物損壊などの容疑で刑事告発した。
オーナーによると、この女性は約2年半勤務し、2023年12月からは店長に昇進。店舗は外国人観光客が多く、現金売り上げが1日700万~1300万ウォンに達する繁盛店だった。しかし、彼女が店長を務めてから売り上げは減少し、閉店も検討するほど経営は悪化した。
オーナーが8月、防犯カメラ映像を確認したところ、女性が売り上げ金をたびたび取り出し、自身の保管箱に隠す様子が映っていた。顧客が会計中にも現金を抜き取る場面や、分厚い5万ウォン札の束を堂々としまう姿も確認された。さらに、売り上げデータを操作して返金や取消処理を装い、帳簿をごまかしていた。
女性は在庫整理を嫌い、新品の衣料数十~数千点を袋に詰めて廃棄するなどの行為も繰り返した。オーナーに追及されると「やっていない」と否定したが、防犯カメラ映像を突きつけられると靴下に隠していた15万ウォンを差し出したという。
女性は毎月4000万~5000万ウォンを横領しており、自ら「10億ウォン以上使った」と認めた。浪費の中心はホストバーで、2024年9月から出入りし、一度に300万~600万ウォンを使い、週2~3回通うこともあった。1カ月の遊興費は2000万~3000万ウォンに達した。
オーナーは売り上げ記録と勤務日誌を照合し、横領額は少なくとも6億ウォン、廃棄された衣料品を含めると被害総額は約15億ウォンに達すると主張している。
女性は当初、容疑を認めたが、捜査が始まると「2億5000万ウォンしか横領していない」と供述を変えた。オーナーは特定経済犯罪加重処罰法違反(業務上横領)や業務妨害などの容疑で女性を告訴した。
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