
人気急上昇中の韓国tvNドラマ「暴君のシェフ」の原作ウェブ小説「燕山君のシェフとして生き残ること」を執筆した作家パク・グクジェ氏が、視聴者の一部から提起された「歴史歪曲」問題に対し、朝鮮王朝の公式礼法書「国朝五礼儀」(1474年刊行)を根拠に反論した。
問題となったのは、作中でイ・チェミン扮する延禧君が明の使節と並んで座り、頭を下げて挨拶する場面である。一部の視聴者が「時代考証に合わない」と指摘した。
これに対しパク・グクジェ氏は、自身のSNSで「『国朝五礼儀』には外国使節を接待する方法が詳細に記されている」として、史料に基づく確かな考証だと説明した。
同書「賓礼」編によれば、宴会は使節が滞在する太平館で開かれ、使節の席は東側の壁、王の座は西側の壁に位置する。すなわち、王と使節が同じ高さで向かい合って座る配置であり、東側が西側より上位とされる儒教的礼法に従えば、むしろ使節の席が上座にあたる。
また記録には「王が先に使節に挨拶し、使節が答礼する」と記されており、これは使節が皇帝の代理人であるためで、当時の外交儀礼に基づいたものだという。
パク・グクジェ氏は「『国朝五礼儀』は作中の時代からわずか30年前に編纂された公式文書であり、その記載通りに営まれた可能性が高い。したがって作中の描写は歪曲ではなく、正しい考証に基づいている」と強調した。
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