2025 年 9月 3日 (水)
ホームエンターテインメント韓国入国を拒否され続ける韓国系米国人歌手、ビザ発給訴訟で再び勝訴「入国禁止は違法」

韓国入国を拒否され続ける韓国系米国人歌手、ビザ発給訴訟で再び勝訴「入国禁止は違法」

歌手ユ・スンジュン(c)news1

入隊直前に米国市民権を取得し、韓国からの入国を長年禁じられてきた韓国系米国人の歌手兼俳優ユ・スンジュン(米国名スティーヴン・ユー)が、韓国ビザの発給を求めて提起した3度目の行政訴訟で再び勝訴した。裁判所は「入国禁止の無期限継続は違法」と判断したが、入国そのものが直ちに可能になるわけではなく、政府側の対応が今後の焦点となる。

ソウル行政裁判所は2025年8月28日、ユ・スンジュンが駐ロサンゼルス(LA)総領事館を相手取って起こした査証(ビザ)発給拒否処分取消訴訟で原告勝訴と判決。また、韓国法務省を相手にした「入国禁止決定の不存在確認訴訟」は訴訟要件を欠くとして却下した。

判決で裁判所は「ユ・スンジュンが韓国の安全保障、秩序維持、外交関係などを害する恐れがあるとは認められない」「拒否による公共の利益よりも、ユ・スンジュンに加わる不利益が著しく大きく、違法な裁量権の濫用である」と判断した。

そのうえで「ユ・スンジュンに対する入国禁止の理由が依然として存在するとの理由でビザを拒否する処分は違法であり、取り消されなければならない」と述べた。

ただ、裁判所は「この判断は過去のユ・スンジュンの行動が適切だったと評価するものではない」と強調。「兵役義務を軽視した行為に該当し、国家共同体の存立維持に不可欠な義務を回避したもの」と批判的見解も示した。

海外同胞法によれば、ユ・スンジュンのように兵役回避目的で外国籍を取得して韓国国籍を喪失した者には原則として在留資格を認めないが、38歳を超えており、国家利益を害する特別な事情がなければ在留資格を与えるべきだと規定されている。

ユ・スンジュンはこれまでLA総領事館を相手に計3度、ビザ発給拒否処分取消を求める訴訟を起こし、すべてで勝訴。法務省を相手にした訴訟は今回が初めてだった。

(c)news1

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