
米イーライリリー社の肥満治療薬「マンジャロ」(チルゼパチド)が韓国の医療機関で公式に処方開始された8月21日、ソウル・鍾路3街一帯の医院や薬局には薬を求める患者が殺到した。医師によると70〜80代の高齢層まで「ダイエット目的」で処方を希望し、初日から“熱風”を実感させた。
この医院の机には、マンジャロとともにデンマークのノボノルディスク社が販売する「ウィゴビー」(セマグルチド)も並べられていた。院長は「マンジャロの方が体重減少効果が大きいとされ、発売を待って来院する患者もいる」と説明。「ウィゴビーの値下げも重なり、肥満治療薬の大衆化が進むだろう」と話した。
32歳の女性患者は「この病院が肥満薬で有名だと聞き、近くの薬局も価格が安いと知って来た。マンジャロ登場でウィゴビーが安くなったので、まずはウィゴビーで始めてみたい」と語った。
価格はマンジャロが2.5mgで約29万ウォン、維持用量の5mgで約39万ウォン。ウィゴビーは供給価格引き下げで0.25mgが25万ウォン、0.5mgが26万ウォン、1.0mgが28万ウォン、1.7mgが36万ウォンとなり、従来より大幅に下がった。
しかし供給は需要に追いついていない。ある医院院長は「ウィゴビーは今は在庫があるが、マンジャロは初期出荷量が少なく週末から来週半ばまでは欠品する」と話し、別の医院も「マンジャロは8月28日に再入荷予定」と明かした。
(c)MONEYTODAY