
韓国で最近、インターネット上に「爆発物を設置した」といった犯罪予告が相次ぐなか、こうした予告文をAIを活用して自動収集・分析できるシステムが開発されたものの、捜査現場ではほとんど活用できない状況だ。
ソウル研究院は6月23日付で「オンライン犯罪予告掲示文対象AI分析・通報支援システム構築方案」という報告書を発刊した。これは、2023年に発生した新林駅・書峴駅での凶器乱入事件以降、模倣するような犯罪予告文が頻発したことを受けて推進されたものだ。
同システムは「爆破」「殺害」など特定キーワードをもとにウェブスクレイピングし、該当する掲示文を自動抽出する仕組み。さらに、市民からの通報チャンネルも併設し、予測できない投稿にも対応できるよう設計されている。
しかし、研究チームは完成後も「実際の捜査導入は不可能」と判断した。理由は個人情報保護法違反の懸念である。
過去にもソウル市民生司法警察団が2018年、SNS上の特定キーワードをAIで収集し、犯罪の可能性が高い投稿を捜査官に提供する事業を試みたが、個人情報保護委員会が「過度に個人情報を収集する」と問題視し中止となった。今回のシステムも構造が似ており、同じ壁に突き当たった形だ。
個人情報保護委員会の関係者は「AIが捜査・内偵の前段階で個人情報を収集・活用するのは現行法上、依然として問題の余地がある。ただ、具体的なシステムの内容を精査すれば、適正性の有無を判断できる」と余地を残した。
警察関係者も「AIによる広範なデータ収集は法的に『処理』と見なされ、法律上の根拠や本人の同意がなければ不可能。公開された投稿であっても『犯罪捜査目的で処理すること』に同意したとはみなせない」と説明した。
さらに「こうしたシステムを導入すれば、警察が国民の情報を常時監視しているように見える。捜査機関にとっても非常に負担の大きい事案であり、現時点で導入を検討している事実はない」と強調した。
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