2025 年 10月 24日 (金)
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韓国・博物館公式グッズが空前のブーム…中小企業・小規模事業者に追い風

国立中央博物館公式グッズショップ「MUSEショップ」(c)NEWSIS

韓国・国立中央博物館の公式グッズブランド「MUSE」(Museum+Goods)が空前の人気を呼び、中小企業・小規模事業者に大きな追い風となっている。

ソーシャルベンチャー「タッチフォーグッド」を率いるパク・ミヒョン代表は、3度目の挑戦で国立中央博物館のMUSEショップに入店。最近発売したキーホルダーは2時間で完売し、月1回だった受注が週1回に増えるほど好調だという。「空港で外国人が自分の作ったスクランチを着けているのを見て、忘れられないくらい嬉しかった」と語った。

国立中央博物館によると、2025年上半期のMUSE売り上げは114億8000万ウォン。2021年の年間売り上げ65億9100万ウォンから大幅に伸び、昨年には初めて200億ウォンを突破。今年7月にはNetflixのK-POPアニメ映画「K-Pop Demon Hunters」効果で前年同月比180%増の49億ウォンを記録した。

MUSEに採択されるには年1回の公募を通過しなければならない。今年は3114点の応募に対し90点が選定され、競争率34.6倍という狭き門だった。

MUSEは単なる文化商品にとどまらず、中小企業・小規模事業者の登竜門ともなっている。大量生産ではなく手作業や少量生産が多く、大企業よりも小規模事業者に適しているからだ。10年来納品しているライムコリアのヤン・ハンモ代表は「最初は文房具だけだったが今は10品目に増え、売り上げも昨年の2倍に」と語る。

昨年初めて採択された「ユンイスタジオ」のユン・ボラ代表も「個人でも挑戦できる貴重な機会。『K-Pop Demon Hunters』の成功で外国人から『国立中央博物館はどこにあるのか』と聞かれるようになり、売り上げ増が期待できる」と話す。

専門家は、MUSEを「公共機関と中小企業・小規模事業者の共生モデル」と評価する。中央大学のイ・ジョンヒ教授は「文化的希少性があり、応募を通じて事業者の技術力や競争力も高められる」と分析した。

背景には「Hip Tradition」と呼ばれる文化潮流がある。伝統文化を現代的・感覚的に再解釈して楽しむスタイルで、MUSE人気の原動力となった。「K-Pop Demon Hunters」のヒットも加わり、今年の国立中央博物館累計観覧客は8月20日時点で407万人を突破、年間最多更新が確実視されている。

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