
韓国のヘルス&ビューティー小売大手CJオリーブヤングのアプリから「今日配送」で注文が完了すると、店舗と物流センターがすぐに連動して動き始める。注文内容は即時に店舗に送られ、スタッフが店頭の棚から商品を探して梱包作業に入る。店舗に在庫がない場合は、都市型物流センター(MFC)で自動化設備が稼働し、出荷の準備に入る。
オリーブヤング松坡MFCは、こうした工程を担当する主要拠点だ。約300坪の内部には化粧品や健康機能食品、生活用品など約1万9000点の商品が保管されている。入荷された商品は、独自開発の「入荷仕分け機」によって自動的に分類され、業務全体の70%以上がこの方式で運営されている。
実際に注文が入ると、自動設備や手作業で商品を集める「ピッキング」に移る。多品種少量の注文が多いため、両方の方式が併用されている。ピッキングされた商品は自動仕分け機(Suresort)を通じて注文ごとに分けられ、その後自動梱包機で梱包される。完成した箱は搬出場に運ばれ、配送ドライバーに引き渡される。注文受付から出荷まで平均6分しかかからない。
松坡MFCは、オリーブヤングが初めて導入したMFCをリニューアルし、2025年5月に拡張・移転した施設だ。初期は手作業の依存度が高かったが、独自開発の自動化設備を導入し、入荷・保管・仕分け・梱包などすべての工程を最適化した。現在は1日あたり最大7000件以上の商品出荷が可能で、江南区・瑞草区・松坡区はもちろん、龍山区や京畿南部までカバーするソウル圏最大の物流拠点となっている。
オリーブヤングは2018年に「今日配送」サービスを開始し、2021年からMFCを導入して即時配送(クイックコマース)市場をリードしている。現在、全国に18カ所のMFCを運営しており、「今日配送」の配送件数は、2022年の598万件から、2023年には1500万件に急増している。
オリーブヤングは店舗・オンラインモール・MFCを一つに接続し、顧客が望む方法で商品を受け取れる構造を整えている。アプリで注文して自宅に配送することも、店舗でピックアップすることも可能だ。店舗では電子ラベルを通じてオンラインレビューやおすすめ商品を確認し、そのまま「オヌルドリーム」で再注文もできる。
(c)MONEYTODAY