2025 年 8月 24日 (日)
ホーム社会「1万ウォンあげる」で誘拐未遂…韓国で相次ぐ子ども狙いの犯罪

「1万ウォンあげる」で誘拐未遂…韓国で相次ぐ子ども狙いの犯罪

(c)news1

韓国で未成年者を狙った誘拐・拉致犯罪が増加傾向にあり、保護者や地域社会に警戒感が広がっている。手口も次第に凶悪化し、「見知らぬ人について行ってはいけない」という常識だけでは対応が難しくなっている。

7月2日、ソウル市瑞草区(ソチョグ)で下校中の小学4年生に「お願いを聞いてくれたら1万ウォン(約1060円)あげる」と言って自宅へ連れ去ろうとした70代の女が未成年者誘拐未遂容疑で逮捕された。

警察庁の犯罪統計によると、韓国で発生した未成年者の誘拐・拉致犯罪は2019年の250件(検挙224件)から2023年には342件(検挙325件)に増加。行方不明児童の届け出も過去10年間で年間約2万件に達している。

手口も暴力的になっており、釜山市沙下区(サハグ)の住宅街で7月1日、31歳の男が性的衝動から女子高校生を誘拐しようと背後から抱きつく事件があった。強く抵抗されたため逃走したが、5日後、警察に出頭した。

こうした状況を受け、警察、学校、自治体は、知らない人から「物を買ってあげる」「助けてほしい」と誘われても毅然と断り、不審者を見たら大声で助けを求めるよう指導。同時に登下校時間の巡回を強化している。

保護者には通学路周辺の商店など安全な避難先を子どもと事前に確認しておくことが勧められており、警察は「子ども安全守護の家」に指定した店舗などを臨時避難所として活用している。

建国(コングク)大学警察学科のイ・ウンヒョク教授は「異変が起きた際に周囲の大人が積極的に対応できるよう、自治体主導で未成年誘拐対策マニュアルを整備する必要がある。性目的で狙う再犯者も少なくないため、刑務所内の更生プログラムも大幅に強化すべきだ」と強調している。

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