
韓国ラーメン(Kラーメン)が米国をはじめとするグローバル市場で急成長している。「ラーメン宗主国」である日本メーカーが依然、優勢だが、農心と三養食品が「辛さ」を武器に猛追している。
ハナ証券のレポートによると、2025年第2四半期における米州(北米・南米)の日韓ラーメンメーカーの売り上げ比較で、三養食品は前年同期比35.2%の高成長を達成した。同期間、米国市場シェア1位の東洋水産は売り上げが4.7%減、2位の農心も4.6%減と足踏み状態。3位の日清食品は20.5%と大幅減となった。
三養食品は世界的音楽フェス「コーチェラ」をスポンサーし、YouTube広告などグローバルブランド強化に積極投資。収益性は課題が残ったが、「プルダック」人気を軸に知名度を盤石化し、急成長に成功した。
業界関係者によれば、従来は市場シェアが低く「その他(Others)」に分類されていたが、近年急成長し、米国市場で5~6位圏に浮上したという。
一方、日清食品は2017年に農心に米国市場2位を奪われて以降、下落傾向が続いている。関係者は「三養食品の上昇と日清の下落を考えると、3位交代も不可能ではない」と指摘する。
三養食品は第3四半期から密陽第2工場の稼働により供給量を拡大し、成長をさらに支える。現在、米国ではウォルマート、コストコへの入店を完了しており、H-E-Bやサムズ・クラブなどへの販路拡大も計画している。
農心は第2四半期こそ苦戦したが、第3四半期からの反転を狙う。
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