2025 年 8月 23日 (土)
ホーム社会「繁忙期に稼ぐしかない」韓国観光地で繰り返される“暴利商法”…その結果、深刻化する「国内旅行離れ」

「繁忙期に稼ぐしかない」韓国観光地で繰り返される“暴利商法”…その結果、深刻化する「国内旅行離れ」

鬱陵島のあるレストランで販売されているサムギョプサル。脂身の量が多いと批判された=旅行ユーチューバー「クジュン」より(c)MONEYTODAY

韓国の観光地で宿泊業者や飲食店の過度な価格設定が問題視されるなか、観光プラットフォームは「繁忙期に宿泊や飲食料金を5〜6倍に引き上げても長期的には旅行需要の減少により損失が大きくなる」と警告した。プラットフォーム自体は価格上昇で大きく利益が増える仕組みではなく、「ぼったくりや不親切な対応が予約減少につながる」とも指摘。料金の過度な引き上げを抑制する必要性を訴えた。

MONEYTODAYの調査では、江原道や済州道など主要観光地の宿泊料金はオフシーズンの平均2〜3倍だ。江陵では通常20〜30万ウォンのペンションが136万ウォンにまで高騰していた例も確認された。

業者側は、繁忙期に売り上げの大半を稼がなければ経営が困難だとし、価格上昇はやむを得ないと主張する。一方で「一攫千金主義」が国内旅行に対する否定的な印象を強めており、旅行需要の海外流出が進んでいる。ヤノルジャリサーチの調査では、海外旅行経験者の66%が「宿泊施設の改善が急務」と回答し、飲食価格や過度な商業化も問題として挙げられた。

観光統計によると、2025年6月までの国内観光消費額は約19兆ウォンで前年比4.0%減少。済州島の国内観光客は2年間で約194万人減った。消費額と来訪者数の両方が落ち込んでいる。

こうした状況にもかかわらず、ぼったくりや不親切な対応は改善されていない。束草ではイカの露店による過剰請求、麗水では飲食店の不親切対応、鬱陵島ではタクシー料金の不当請求が発生し、自治体が謝罪に追い込まれる事態も続いている。

業界関係者は価格は市場に任せるべきとの立場を示しつつも、長年にわたる問題の改善が進まない現状を踏まえ、「政府による介入と制度整備が必要」と訴えている。

(c)MONEYTODAY

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