
ロシアのウクライナ侵攻を通じ、北朝鮮軍が現代戦術への適応を進め、太平洋地域の安全保障に否定的な影響を与えているとの評価が出された。ウクライナのキリロ・ブダーノウ国防省情報総局局長が8月13日に公開されたジャパン・タイムズとのインタビューでこう主張した。
ブダーノウ氏によると、北朝鮮軍は派兵当初、現代戦への適応ができず、初期の死傷者を多く出したが、その後、非常にすみやかに適応したという。
ブダーノウ氏は「彼らは戦場で変化し、次第に現代的な戦闘戦術と装備を取り入れた。ドローンの活用だけでなく、ドローンに対する防御方法の習得も迅速だった」と説明した。
米韓の情報当局は昨年、約1万5000人の北朝鮮軍兵士がロシアのウクライナ侵攻を支援するために派兵されたと分析している。
また、北朝鮮は今年6月、ロシア国家安全保障会議のショイグ書記が訪朝した際、クルスク地域の復旧作業のため、年内に工兵1000人と軍事建設要員5000人を追加派遣することで合意した。
ただしブダーノウ氏は、この追加派兵人員が戦場に投入される可能性も排除していない。「一部は実際に地雷除去や要塞建設に参加するかもしれない」と述べた。また、北朝鮮の将校たちもロシアで現代戦の訓練を受けており、北朝鮮軍の質的向上が地域の緊張を一層高めるだろうと警告した。
ブダーノウ氏は「我々はロシアと北朝鮮の協力が、ウクライナだけでなく、広く脅威となっていることを繰り返し強調してきた。北朝鮮は、核と軍事的野望を長年にわたり抑制してきた盟友・中国の忠告にも耳を貸さない可能性が高い」と懸念を表明した。
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