
韓国の大手ヘルス&ビューティー専門店「オリーブヤング」が2024年11月にソウル城東区の聖水洞にオープンした体験型フラッグシップ店舗「オリーブヤングN聖水」が、K-ビューティーの“遊び場”として注目されている。5階建て・延べ面積約1400坪(約4628㎡)を誇るこの施設は、商品展示にとどまらず、多彩な美容体験ができる空間として人気を集めている。
8月6日午前に取材した同店舗では、開店直後にもかかわらず、リップやヘアセラムなどを試す外国人客の姿が目立った。中でも目を引いたのは、通常のオリーブヤング店舗では見られないサービスの数々だ。肌診断、パーソナルカラー診断、さらにはエステティックに近いスキンケアサービスまで提供されている。
店舗2階にある「アクティブスキンケアゾーン」では、予約制の「スキンコンサルティング」が進められていた。肌の水分量や油分、毛穴・シミ・敏感度などを専門機器で測定し、肌状態に合わせて化粧品を処方するというもので、まるで皮膚科やエステに来たかのような印象を受ける。
同店に常駐するビューティーコンサルタントは23人で、いずれも皮膚美容関連の国家資格を保有した専門家。1対1の診断を通じて、ホームケアのルーティンや最適な製品まで提案してくれる。予約枠を確保するために、書籍を持参して一日中待機する客もいるというほどの人気ぶりだ。
訪問客の8~9割が外国人であり、英語での対応も可能。パーソナルカラー診断「ファインド・ユア・カラー」、スカルプケア、クイックメイクアップ、男性向け眉カット「メンズブロウバー」なども用意されており、幅広い層の顧客に対応している。
さらに、K-POPと連携したコーナーやキーホルダーを自作できる「グッズゾーン」なども設けられ、女性客のみならず男性客や観光客も取り込んでいる。従来のビューティーショップの枠を超えた「体験主導型」の戦略は、オンライン通販では得られないリアルな顧客接点として機能している。
開業からわずか4カ月で累計来場者数は100万人を突破し、現在では韓国の美容トレンドを体感できる象徴的な空間となった。オリーブヤング側は「単なる買い物の場ではなく、最新のK-ビューティーを『見て・触れて・感じる』体験型スペースを目指す」とし、「K-ビューティーのランドマークとして定着させる計画だ」と強調している。
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