2025 年 12月 14日 (日)
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「公務員がゴルフをしたら即クビ」…韓国・ある市長の“全面禁止令”が物議

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「一度でもゴルフをすれば、公務員は即、懲戒免職」。韓国全羅北道益山市のチョン・ホンユル市長が放ったこの発言が、公務員の間で波紋を広げている。

チョン・ホンユル市長は2025年8月13日、市庁記者室で開かれた懇談会で、「すべてのロビー(不正の接点)はゴルフから始まると思っている。だからこそ、根本的な対策としてゴルフ禁止令を出すことにした」と語った。そのうえで「公務と私事を問わず、個人で費用を負担してゴルフをする場合も含めて全面禁止とする。違反すれば『ワンストライク・アウト』で即時、懲戒免職とする」と宣言した。

この発言の背景には、市内で進められていた「看板整備事業」に関する特恵疑惑がある。捜査過程で、警察がある幹部公務員の車両から数千万ウォンの現金を発見。この幹部公務員は現在、収賄容疑で拘束・送致されている。

市庁内部では、チョン・ホンユル市長の強硬な姿勢に対し「そこまで言わなければならないほど状況が深刻なのだろう」「清廉行政への強い意志を感じる」と肯定的な意見がある一方、「いくら何でもやりすぎだ」「個人の自由を過度に制限している」といった不満の声も上がっている。

ただ、チョン・ホンユル市長が主張するように「ゴルフをした」という理由だけで公務員を懲戒免職にすることは、法的には困難とみられる。

仮に益山市が重い懲戒処分を要求した場合でも、その対象となる公務員が行政訴訟を起こす可能性が極めて高いからだ。また、同道の監査委員会が「ゴルフ」という趣味行為に対し重い処分を下すことも現実的ではないとされる。

全羅北道の関係者は「正当な職務命令への不服従であれば処分の理由になり得るが、個人的な趣味活動まで全面的に禁じるのは不合理だ。チョン・ホンユル市長の発言は、実際の法的措置というより宣言的なメッセージと見るべきだ」との見解を示した。

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