
北朝鮮で2025年5月末、キム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党総書記が見守る中で5000トン級大型駆逐艦が海に横転する事故を起こした清津造船所が整備を終え、近く再稼働する見通しだ。
韓国の衛星写真分析企業SIAによると、事故から約2カ月後の8月初め、造船所南側に少なくとも数千人の人員が動員され、19棟の仮設建物が建設されているという。SIAは、東海岸最大規模で熟練人材も多い清津造船所を北朝鮮が放棄する可能性は低いと分析した。
事故は艦を横方向に滑らせて進水させる「側面進水」過程で発生したため、今後はバージ船を使った「正面進水」方式に転換するため、ガントリークレーンなど新たな設備が必要になる。
キム総書記は7月、「来年10月までに5000トン級駆逐艦を追加建造する」と表明しており、清津造船所は労働者教育、技術力強化、発射施設改善、安全規定の徹底などと共に、同計画の中核拠点として再稼働するとみられる。
また、国家保衛省や党中央軍需工業部が現地に派遣され、労働者の勤務状況を監視し、事故関連情報の外部流出を防ぐため警備も強化されているという。
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