2025 年 8月 17日 (日)
ホーム社会韓国・「水位は腰まで」豪雨の中、命懸けで食べ物を配達した「伝説」ライダーの感謝と波紋

韓国・「水位は腰まで」豪雨の中、命懸けで食べ物を配達した「伝説」ライダーの感謝と波紋

大雨で冠水した道路を渡って配達物を受け取るバイク配達員=SNS映像(c)news1

韓国・光州市(クァンジュシ)で、冠水した道路で食べ物を受け取り、命懸けで配達に向かったバイク配達員の姿が公開された。サラダ専門店の経営者がSNSに、豪雨の中やって来た「伝説の配達員」を探していると投稿したのだ。

7月17日午後5時ごろ、その配達員は現れた。店の周辺では2回の浸水があり、やって来たのは2回目の冠水中だった。経営者は「少し水が引いたので営業を再開したら、20~30分で再び大量の水が押し寄せた」と説明。当時、スタッフが店内に流れ込む水を食い止めながら、注文のキャンセルなどに追われていた。

配達員が店舗前に到着したのを見た経営者は「まさか来るとは。驚いて注文商品を持って走った。命懸けで配達に来てくれたことが忘れられない」と語る。

動画には、スタッフも腰まで水につかりながら配達員にサラダを手渡す様子が映っていた。激しい雨で道路は川のよう。配達員は片手に料理、片手にスマートフォンを握り、水の流れに足を取られそうになっていた。

後に配達員本人がSNSにコメントした。キャンセルもできないため仕方なく水没した道路に入ったという。警察の制止も振り切っていたようだ。

配達員は「危険な状況でも配達が割り当てられ、キャンセルすればペナルティが課される配達プラットフォームの構造が問題」と指摘。「私たちは必死に働いている。命を懸けるほどの価値がある配達ではないと、自分たちが一番よく分かっている」と訴えた。

そんな配達員に対し、経営者は「ぜひ直接お礼を伝えたい。見つかったら当店のVIPとして迎えたい」と再び呼びかけている。

(c)news1

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