
子どもを連れて帰国したアメリカ人の妻から子どもを取り返す方法はないか――。韓国の男性が4日に放送されYTNラジオの番組「チョ・インソプ弁護士の相談所」にこんな切実な相談を寄せた。
男性は米国籍の妻と英語学院で知り合った。妻が講師、男性が受講生という関係から発展して結婚。子どもが2人いる。
最初は幸せだったが、妻が韓国での生活に次第に適応できなくなった。特に韓国料理への抵抗が大きく、キムチやテンジャンチゲなど韓国の伝統的な料理は全く口にせず、家庭の食卓はピザ、ハンバーガー、パスタが中心だった。
男性は我慢したが、それでも妻は満たされていないようだった。「週末だけでもアメリカにいたい」「広くて静かな場所で一人になりたい」と繰り返していたという。
ある日、子どもたちが幼稚園から帰ってこないので、不安になって連絡すると「もう妻が迎えに来た」という。その時、妻の携帯電話は既に電源が切られており、子どもを連れて米国へ出国したことが分かった。
妻はアメリカ国籍、子どもたちは韓国とアメリカの二重国籍だ。男性は「どうすれば子どもを連れ戻せるのか」とアドバイスを求めた。
キム・ナヒ弁護士は「夫婦の最後の共同生活地が韓国であり、男性が今も韓国に居住している場合、韓国の裁判所で離婚と養育者指定の訴訟を起こすことができる」と説明。違法に連れ去られた子どもの返還について定めたハーグ条約の利用を勧めた。
そのためには「まず韓国で離婚訴訟および養育者指定訴訟を起こし、法務省に子の返還支援申請書を提出する必要がある」と強調した。
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