
連日の猛暑に襲われている韓国・京畿道富川市(キョンギド・プチョンシ)で、マンションの警備員が入居者から「警備室の扇風機を使うな」と苦情を受けた。住人の会社員が7月31日、オンラインコミュニティで非人道的なクレームに非難の声を上げた。
投稿によると、警備員がエレベーター内に貼った書面には「警備室にはエアコンもなく、暑さをしのぐために扇風機を使っているのに、それすらも片付けろという住民がいる。警備員が勤務できる最低限の環境を整えてほしい」とあった。
警備員によると、このクレームは共用電気料金が高くなるという理由で出されたという。
会社員は「体感温度が40度を超える中、扇風機すら使わせないのは非人道的だ。年配の警備員たちが過酷な勤務の中で、せめて風にあたることに何の問題があるのか」と憤った。
この投稿が拡散したことで、他の入居者が同じエレベーター内に「最低限の勤務環境の保障は思いやり以前の問題。パワハラはやめよう。警備員の皆さん、いつもありがとうございます」と貼り紙を出す動きも出ている。
韓国の共同住宅の設計や管理基準に関する規定では、警備員ら共同住宅管理業務従事者に対する休憩スペースの設置は義務付けられているが、エアコンの設置義務はない。
気象庁は「全国で最高体感温度が35度前後まで上昇する非常に暑い日が続き、熱帯夜も多い。健康管理に注意が必要だ」としている。
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