
猛暑が連日続くソウルの汝矣島(ヨイド)にある複数のマンションで、警備員がエアコンのない環境での勤務を強いられている。「うちのマンションには元国会議員も住んでいるのに……」という警備員の言葉に待遇格差へのやるせなさがにじむ。
7月30日午後2時、気温が34度まで上昇したソウル市永登浦区(ヨンドゥンポグ)のマンションの警備員室で古い扇風機が音を立てて回っていた。だが蒸し暑さで全く効果はない。
news1の取材によると、区内のマンション8カ所のうち7カ所の警備員室にはエアコンが設置されていた。しかし、もう1カ所には扇風機と冷風機しかなかった。
冷風機は、氷のパックを頻繁に交換しないと冷たい風が出ない。警備員は「2時間も持たないので使わなくなった」と語る。
警備員歴7年の男性は「冷風機すら昨年ようやく支給された」と苦笑。別の警備員は「ここは金融の中心で裕福な人が多いのに、我々は忘れられた存在だ」と憤った。
一方、エアコンの恩恵を受けている警備員たちは「まだエアコンがない場所があるなんて信じられない」と語った。
2023年にようやくエアコンが付いたマンションの警備員は「よそより遅れて設置された。暑さを訴え続けてようやくかなった」と振り返った。
この日、韓国全土には猛暑特報が発令され、ソウルでは36.7度を記録。危険なレベルの暑さが続く。
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