2025 年 8月 4日 (月)
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ウェブトゥーンからアニメへ…AIで育てるK-コンテンツ人材

ソウルITアカデミー弘大 2024 DINNO展示会=ソウルITアカデミー弘大(c)KOREA WAVE

「単なる教育ではなく、選抜から実践までつながる3段階の実務型プロセスを設計しています」

ソウルITアカデミー弘大(ホンデ)のイ・グ院長は、生成系人工知能(AI)を活用したウェブトゥーン・アニメーション基盤の実務型クリエイター育成課程について、このように自信を示した。ソウルITアカデミー弘大は、今年からアニメーション訓練課程へと事業を拡大し、文化コンテンツ分野の次世代人材育成に拍車をかけている。昨年までウェブトゥーンの実務教育で注目を集めていた教育課程を、一段階発展させて取り組んでいる。

ソウルITアカデミー弘大のサークル活動=ソウルITアカデミー弘大(c)KOREA WAVE

◇「ウェブトゥーン教育の成果で証明された競争力」

ソウルITアカデミー弘大は、2016年に韓国で初めて漫画コンテンツ制作職種における職業能力開発訓練を運営し、業界をリードしてきた。昨年、韓国で初めて「生成型AI活用ウェブトゥーン専門家育成課程」の承認を受け、運営を開始した。MidjourneyやChatGPTなどのAIツールを活用した実務教育が注目を集めた。

成果も明確だ。昨年の修了生が、韓国漫画映像振興院主催の第22回大韓民国創作漫画公募展で最優秀賞(賞金1500万ウォン)を受賞し、韓国コンテンツ振興院の創作初期段階漫画ウェブトゥーン公募展でも3作品が選定された。

作品の完成度は業界でも認められている。ソウルITアカデミーが発刊したウェブトゥーンポートフォリオ単行本(2024年)は関連学科に配布された。ある大学の教授は「大学で3~4年間授業を受けても、これほどのレベルの作品を見るのは難しい」と評価した。

近く2025年版のウェブトゥーン作品集を出版し、企業関係者に配布する。この作品集は単なる作品集ではなく、採用と連携するポートフォリオの役割を果たす。イ・グ院長は「受講生が成果物を作り、その成果で夢を実現する教育が目標だ」と強調した。

ソウルITアカデミー弘大 全景=ソウルITアカデミー弘大(c)KOREA WAVE

◇「アニメーション教育、新たな挑戦」

ソウルITアカデミー弘大が今年からアニメーション教育課程の開発に乗り出したのは、自然な流れだ。ウェブトゥーン教育での成果を土台に、産業現場でアニメーションの実務型人材に対する需要が高まっているためだ。

アニメーション企業の90%以上が、今後2~3年以内に生成型AIを導入する計画があると回答した。現在の活用率は約18%にとどまっているが、AIによる生産性向上と効率の最大化が可能だという判断が、作業環境を変えると見込まれている。

ただ、現場の状況は容易ではない。日本が依然としてグローバルアニメーション市場の主導権を握っており、高価な海外製作ツールや、不足している専門講師が産業参入の障壁となっている。

イ・グ院長は「アニメーション教育課程がきちんと整備されておらず、現場では必要な人材を見つけるのが難しい。ソウルITアカデミーがこの分野を先取りし、新たな標準を作っていきたい」と述べた。

現在、アニメーション課程は「産業構造変化対応」訓練事業に申請中で、承認を待っている。承認されれば、AIを活用したパイプライン設計から実践型制作までを網羅する実務完結型カリキュラムを運営する。

2025年 ソウルITアカデミー弘大 卒業生作品集 ウェブトゥーン単行本=ソウルITアカデミー弘大(c)KOREA WAVE

◇「産業と教育の連携、採用までつなげる」

ソウルITアカデミー弘大は、実務型教育機関らしく、単なる授業にとどまらない。企業との連携プログラムを通じて、受講生が訓練修了後すぐに就職へとつながるよう支援している。

昨年はサムスンCOEX展示会およびソウル西部雇用センターとの共同ポートフォリオ発表会を開催し、今月末にも1階の特別展示スペースで、採用連携型のポートフォリオ展示会を開催する。

この展示会には、ウェブトゥーン・アニメーション関連企業の人事担当者が招かれ、作品を見た企業のうち採用計画のある場合は、その場で採用まで進められる。また、卒業生の作品集を企業に定期的に配布し、採用の機会を広げている。

(c)KOREA WAVE

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