
韓国の非営利団体「TRU」が推進するおもちゃの再利用活動が注目されている。ソウルで開かれた「ウォーターバム」イベントで使われた約1500個の水鉄砲を回収し、そのうち良品を一般に公開、施設などにも再寄付した。
京畿道高陽市のTRU事務所前には7月26日、猛暑の中、親子連れが列をなした。月に3日開かれる「おもちゃバザー」では中古玩具が安価で提供され、訪れた市民からは「使い捨てにされがちな物が再利用されて嬉しい」などの声が上がった。
TRUは焼却せず再利用を重視しており、再利用できないおもちゃも細かく砕き、再生素材「ナタル」や再生板「ナル」に加工。教材や家具、アートなどに再活用される。これらの素材はサムスン電子やアモーレパシフィックなど大手企業との協業にもつながっている。
ただ、回収されたおもちゃのうち再利用できるのは2割未満にとどまる。こうした課題に対応するため、韓国政府は2026年から生産者責任再活用制度(EPR)を玩具にも拡大適用する。
TRUでは再利用に加え、環境教育プログラム「おもちゃ学校スルモ」も展開。子どもたちが部品を使って遊びながら学べる場を提供している。親子でおもちゃを選び、社会に循環させる行為そのものが、楽しさと学びを伴う環境運動になっている。
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