
北朝鮮が教育用家具の規格化を進める中で、幼児から大学生までの平均身長の範囲を公表した。南北の青少年の身体発達に関する格差が改めて浮き彫りになった。
北朝鮮の月刊誌「朝鮮建築」2025年1月号によると、教育部門での家具規格の重要性に言及しながら、学齢に応じた平均身長の範囲を提示した。これによれば、幼稚園児は100~120cm、小学生110~150cm、中学生130~160cm、高校生150~170cm、大学生155~180cmとされている。
ただ、これらの数値は平均としては範囲が広すぎ、実際の身体発達状況を覆い隠す意図があるとの指摘もある。測定方法が明確でないことや、地域や機関ごとに差がある可能性、あるいは長期使用を想定して大きめの家具を設計するための便宜的な設定とも考えられる。
韓国疾病管理庁が2024年に発表したデータによると、韓国における年齢別平均身長は、幼稚園児(4~6歳)101.1~114.6cm、小学生121.4~153.3cm、中学生157.8~170.9cm、高校生161.3~174.4cm、大学生(19~24歳)161.8~176cmとなっている。
また、韓国統一省傘下の脱北者定着支援施設「ハナ院」が公開した過去10年間の資料によると、15歳の脱北男性の平均身長は156.5cm、20代では165.4cmとされており、同年代の韓国男性(15歳:170.9cm、20代:174.4cm)と比べると約10cmの差がある。
北朝鮮は最近、生産分野ごとに規格を統一しようとする動きを見せている。7月17日付の労働新聞では、地方工業省が従来の「身長・胸囲」基準に「腰囲」を加えた「三因子サイズ体系」を導入し、全国に適用したと報じた。服飾研究所の研究者たちは6万人の生徒を対象に身体サイズを測定し、この体系を確立したという。
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