
韓国のファッションECプラットフォームが、自社の成長にとどまらず出店ブランドの海外進出を支援する「ハブ戦略」を強化している。ムシンサやエイブルリーは、オンラインモールからグローバル流通拠点へと進化を遂げつつある。
ムシンサは2022年下半期に日本やタイなど13地域で「ムシンサ・グローバルストア」を開設し、2024年末までに年平均成長率260%を記録。2025年後半からは日本や中国、東南アジアでオンラインとオフラインを組み合わせた展開を進める。さらに、物流や店舗連動、アプリ統合などの機能を整備し、ブランドの海外展開を効率化する。
一方、エイブルリーも日本を中心に海外事業を拡大。独立型プラットフォーム「アムード」を運営し、2025年6月時点で取引額が前年同期比30%増となった。台湾など新市場への進出も視野に入れている。特に中小ブランドに向けて、決済・物流・マーケティングなどを一括で支援する「ワンストップ・グローバルサービス」を提供しており、輸出支援のインフラ整備にも注力している。
また、ソウル・聖水洞には400坪規模のグローバル物流センターを新設。ブランドの輸出拠点として活用する狙いで、東大門にも近く利便性が高い。この場所はかつてムシンサのリセール拠点だったことから、象徴的な選択ともいえる。
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