
韓国で10歳未満の小児を中心に猩紅熱(しょうこうねつ)の患者が急増しており、2017年以来最多の発生数を記録している。2025年はすでに7000人を超えており、昨年同時期の2倍以上となっていることから、保育園や幼稚園、学校など集団施設における感染予防と管理の徹底が求められている。
疾病管理庁の全数届出感染症統計によると、2025年29週(7月中旬)までに猩紅熱患者は7369人に上り、このうち87%以上が10歳未満だった。昨年同時期の患者数は3394人で、今年は約2.1倍の増加となっている。
猩紅熱の年間最多発生は2017年で2万2838人。その後、新型コロナの流行が重なった2022年には505人にまで減少したが、2023年には815人、2024年には6642人と再び増加に転じていた。
猩紅熱は、A群溶血性連鎖球菌(溶連菌)によって引き起こされる急性発熱性疾患。2~5日間の潜伏期間を経て、突然の発熱、頭痛、嘔吐、腹痛、咽頭痛などで始まり、1~2日後には首や脇、胸などに小さな発疹が現れる。特に冬から春にかけての小児に多く、感染は呼吸器分泌物や手・物品との接触を介して広がる。
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