2025 年 6月 27日 (金)
ホーム経済流通50円ラーメンに100円即席ご飯…韓国・物価高で“激安”商品が人気爆発

50円ラーメンに100円即席ご飯…韓国・物価高で“激安”商品が人気爆発

コンビニ店内に並ぶ自動ラーメン調理機と激安カップラーメン(c)news1

韓国で生活物価の高騰が続き、家計の食費への圧迫が強まっている。韓国銀行によると、2021年から今年5月までの4年間で生活密着型の物価(生活物価)は累積19.1%も上昇し、総合消費者物価(15.9%)を上回っている。特に加工食品や食料品が値上がりの主因となり、OECD加盟国平均を大きく超える高水準に達している。

とりわけ低所得層やひとり親家庭にとっては、食費の負担増が深刻だ。統計庁の資料によると、低所得層(第1分位)の月間食費支出は43万4000ウォンで、5年前と比べて38.6%上昇し、全世帯の食費増(26.3%)を大きく上回っている。

物価高を受け、消費者は高価格帯の商品から庶民的で手頃な“激安”へとシフトしている。コンビニや大手スーパーでは、480ウォン(約51円)のカップラーメンや1000ウォン(約106円)の即席ご飯が飛ぶように売れている「不況型消費」の現象が顕著だ。

CUにおける自社ブランド「得テムラーメン」(480ウォン)は、6月1~22日の販売が前年同期比で37.5%増と最も伸びている。同じく1900ウォンの自社ブランド鶏むね肉も77.6%増、4900ウォンの卵(15個パック)も31.5%増と、複数の激安商品が健闘している。

GS25も1000ウォン以下の激安商品が毎年売れ行きを伸ばしており、7~9%台の販売増が続いている。

大手マートも対抗措置に出ている。ロッテマートは15年ぶりの「5000ウォンフライドチキン」セールを開始。イーランド傘下のキムズクラブは卵1パックを6990ウォンで限定販売し、種鶏農家との直取引で価格を抑えた。イーマートはハイボール用ウイスキー(700mL)を5980ウォンで投入したことで注目されている。

物価高の中、「逆価格設定」戦略が広がりつつある。GS25は最初から1000ウォンで「得テム白米飯」を開発し、キムズクラブも6990ウォンの卵価格を生産段階から目標にした。

業界関係者は「物価高が消費者の購買意欲を抑制し、節約志向が広がる中、激安商品への需要は今後も続く。政府の農・畜産物支援と合わせ、低価格帯商品のラインナップ強化が店舗の生命線になる」との見解だ。

(c)news1

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