2025 年 7月 12日 (土)
ホームライフスタイルファッション40代女性はもう主役じゃない?…20代・外国人・男性に席巻された韓国の百貨店

40代女性はもう主役じゃない?…20代・外国人・男性に席巻された韓国の百貨店

ロッテ百貨店本店9階「キネティック グラウンド」=ロッテ百貨店提供(c)news1

エスカレーターで9階に上がると、8階よりも4〜5倍は多い人々でにぎわう光景が広がった。青いレーザー光が踊り、メタリックなオブジェに映る光が未来的な空間を演出していた。

韓国・ロッテ百貨店は4日、ソウル市中区の本店9階に、グローバルな20〜30代を対象としたKファッション専門フロア「キネティック グラウンド」をオープンした。約1800㎡(約550坪)の広さに、Kファッションを代表するブランドや多様なポップアップが集約されている。

この場の中心に位置するのが、9階中央に設置された2カ所の「キネティックステージ」。2週間〜1カ月ごとに「挑戦的なコンセプト」のブランドを紹介し、既存ブランドの新規プロジェクトの実証実験の場としても機能する、まさにKファッション界の“実験室”といえる。

費用面でも、新興ブランドへの負担を軽減した。従来、聖水洞でポップアップを開くには、スペースの賃借料や内装費で数億ウォンがかかるとされ、資金力のない新興ブランドはオンラインで話題になっても、オフラインでの実店舗展開に二の足を踏んでいた。

しかし「キネティックステージ」ではロッテ百貨店が場所を提供し、ブランドは商品を揃えて販売実績に応じた手数料を支払うだけでよく、資金面のハードルが大幅に下がった。聖水洞でのポップアップと同様の効果が得られる場として、新興ブランドが次々と集った。

実際、「ハローサンライズ」「ドブレヴェ」「ミルロアーカイブ&ミルロウーマン」「トウトウアーカイブ」など、オンラインで注目を集めるブランドが多数ステージに登場。「ハローサンライズ」「トウトウアーカイブ」はロッテを通じて初めてのポップアップとなった。

加えて、知名度の高い「マルディメクルディ」「マタンキム」や、最近20〜30代に人気の「ザ・バネット」「コイセイオ」、独自のアイデンティティを築く「ノマニュアル」「ベリエ」などを含む、15ブランドがこの場に集結した。

ロッテ百貨店ファッション部門ヤングカルチャーチームのユン・チャンウク氏は「大きなスペースではないが、今の時代に最も注目されるブランドを濃縮して見せる場だ」と話す。

4日の初日オープンには200人以上が列を作る“オープンラン”も発生。来場者の中心は20〜30代で、外国人の比率も高い。これは従来の主力であった40代以上中心の客層から若年層へターゲットが大きく変化し、販売先も国内からグローバルへと広がる契機となっている。

また、フロア全体で4店舗を男性向けブランドに割り当てた。実際、若い男性客がショッピングバックを手に歩いている光景も多くみられた。

空間には、3D手法で場の雰囲気にマッチしたオブジェを制作する作家カン・ジェウォン氏や、個性あふれるグラフィックビジュアルを手がける人気アーティスト ムン・ヨンURCとのコラボ作品が導入され、未来感とヒップさを両立した演出が完成された。

(c)news1

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