2024 年 5月 7日 (火)
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3Dプリンターの住宅建設、韓国で技術開発が活発化

3Dプリンティングの様子(建設技術研究院提供)(c)news1

建設業界への3Dプリンターの導入で住宅建設の工期が大幅に短縮されている。米国のある建設会社が3Dプリンターで住宅を建てるのにかかったのはわずか5日。チューブの中身を絞り出すようにしてセメントなどを幾層も積み上げて建物を作り出す。韓国国内でも技術開発が盛んで、近い将来、家を注文してから完成まで長く待たなくてよくなるかもしれない。

多くの作業員が骨組みをして、セメントが固まるのを待たなくてもいい。価格も従来の鉄筋コンクリート工法より安い。建設廃棄物の排出も減らすことができる――。これが3Dプリンターのメリットだ。

住宅を「レゴ」を積むように建てる「モジュラー」は住宅資材や部品を事前に70~80%製作し、現場で建物を組み立てる方式だ。日本、米国、欧州などでは3Dプリント技術が主要な工法に位置づけられ、すでに商用化段階に入っている。

韓国建設技術研究院は2017年、小型建築物や非定型部材対象の3Dプリント技術の開発に乗り出し、2019年には京畿道(キョンギド)高陽市(コヤンシ)の一山(イルサン)研究院にモデル住宅を建てた。第1段階の研究は昨年終了し、今後第2段階に進む計画だ。

民間建設会社もモジュラー工法に関心を示しており、DLE&Cはモジュラーユニットの製作、設置、仕上げや設備と関連した要素技術を確保している。

サムスン物産建設部門は昨年11月、サウジアラビアのファンドとモジュラーの分野で業務提携し、モジュラー建設技術の適用や関連サプライチェーンの構築に取り組んでいる。

ポスコE&Cもモジュラー専門会社であるポスコA&Cを子会社として立ち上げた。

ただ、3Dプリント技術の場合、骨組みが入らないため高い層を組み上げるのは難しいなど課題は少なくない。

建設業界関係者は「今すぐ事業を進めるのは難しいが、政府側も関心を持っており、結局は3Dのほうへ向かうと思う」と展望している。

(c)news1

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