
韓国で父親の遺産3000億ウォン(約318億円)を長男がほぼ独占して相続したため、三姉妹が法定の遺留分を求めて訴訟を起こした。だが、制度の見直しを求めた憲法裁判所の判断を受け、裁判は進展のないまま8年が経過している。
YTNラジオの番組「チョ・インソプ弁護士の相談所」に11月11日出演した女性は「父の遺産の大部分が兄に渡り、私たち三姉妹には一銭も分配されなかった」と語った。
きょうだいは早くに母を亡くし、関係は良好だった。だが、2018年の父の死後に兄の態度が一変した。
三姉妹は民法で保障された遺留分の返還を求めて提訴。その過程で父が意識がない時期に数百億ウォン(数十億円)分の資産が兄へ移されていた事実が明らかになった。
これで裁判は女性らに有利に進むかと思われたが、中断状態が続いている。韓国では2024年に憲法裁判所が「遺留分制度の一部が憲法に合致していない」と判断。全国で関連の訴訟が一時中断されているからだ。
制度見直しの期限は2025年末となっているが、国会で法改正が進んでいない。ただ、改正案では貢献度を考慮した相続の見直しが議論されており、女性のように不平等な相続に直面した遺族の救済につながるか注目されている。
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