2024 年 12月 27日 (金)
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3年ぶり、「童話のような」桜並木…密かにビール (上)

  現場ルポ  

桜を楽しむ西江大の交換留学生ら©MONEYTODAY

ソウル市銅雀区(トンジャクク)に住む会社員(27)は9日午前、同市永登浦区(ヨンドゥンポグ)輪中路(ユンジュンノ)の桜並木を訪れた。「3年ぶりだからか、とても人が多いです。でも、幸せです。日常を取り戻した気分で、ようやく本当の春が来ました」。こう語って桜並木の中に消えていった。

同日午前、永登浦の西江(ソガン)大橋南端の交差点は、輪中路の桜並木に向かう行楽客で埋め尽くされた。午前11時20分からほんの10分間、ここから輪中路に入った行楽客は500人余りに達した。

永登浦区は、新型コロナウイルス感染が始まった2020年の桜の開花期に、ここの桜並木を全面統制した。昨年は一部予約だけを受け付けてきた。だが今年は、9日から1週間、西江大橋南端の交差点から国会議員会館の交差点まで1.7キロ区間を開放した。「とてもきれい」。京畿道(キョンギド)安山市(アンサンシ)から来た親子は桜を見上げ、しきりに声を上げた。

「Kドラマの中の存在だった桜。この目で見たのは初めて。童話みたい」。こんな感想を語ったのは、西江大の交換留学生、カナダ人のウム・マシューさん(24)。一緒にいた米アリゾナやメキシコ出身の友人たちも、桜を見るのは初めて。つぼみから目を離すことができない様子だった。

行楽客の感嘆を誘う桜の美しさには変化がなかった。だが、変わった点もある。永登浦区役所は輪中路での飲食を全面禁止した。桜並木を開放する1週間、食べ物、飲み物を持って輪中路に入ってはならない。

ビール缶や飲料水ペットボトルが積み上げられた分別収集箱©MONEYTODAY

ところが同日午前、手にコーヒー専門店の使い捨てプラスチックカップを手にした行楽客の姿がすぐに目に入った。桜並木を管理する永登浦区役所の関係者は「輪中路入り口でジャケットの中に使い捨てカップを隠して入ってくる人もいる。全員を取り締まるのは難しい」と話した。桜並木の中間地点にある分別収集箱には、ビール缶と飲料水ペットボトルが積み上げられていた。

©MONEYTODAY

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