2026 年 4月 12日 (日)

年間アーカイブ 2025

非常戒厳に秘められた「危険なシナリオ」 [KWレポート] 韓国大統領の起訴状 (上)

「非常戒厳」を捜査中の韓国検察は、ユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領を「国憲を乱す目的の暴動事件の首謀者」と断定した。昨年の総選挙での惨敗により追い詰められたユン大統領は「非常大権」の発動を示唆し始め、キム・ヨンヒョン(金龍顕)国防相(当時)に対し、戒厳令の準備から発動、解除に至るまで全過程を指示していたことが明らかになった。 news1が最大野党「共に民主党」のキム・ヨンミン議員室を通じて入手した起訴状によると、ユン大統領は▽野党による法案の単独処理▽公職者の弾劾▽予算削減▽不正選挙疑惑や世論操作――などを理由に「国政運営が困難になった」として非常戒厳を決定したとされる。(以下、肩書は「非常戒厳」宣布当時) ◇総選挙敗北後に「非常大権以外、ない」 ユン大統領は昨年3月末から4月初めにかけて、ソウル市鍾路区三清洞にある大統領の秘密施設「安全家屋(安家)」でキム・ヨンヒョン氏(当時は大統領警護処長)らと面会した。 「『非常大権』を通じて乗り越えるしか方法がない。軍が出なければならないのではないか。軍が積極的な役割を果たすべきではないか」 戒厳を示唆するこんな発言をした。 その後も何度か類似の発言をしていたユン大統領は、同年11月24日ごろ、キム・ヨンヒョン氏(この時は国防相)につぎにのように語った。 「本当にこのままで国が大丈夫なのか。これが国なのか」 「正さなければならない。国会が悪行を重ねている。未来世代にまともな国を残すためには特別な対策が必要だ」 この発言を聞いてキム・ヨンヒョン国防相は、近いうちにユン大統領が「非常戒厳」宣布を決断する可能性があると考え、事前に戒厳令宣言に必要な▽戒厳宣言文▽国民向け談話文▽布告令の草案――を準備することを決め、同年12月1日ごろまでにこれらの草案を整えた。 ユン大統領はこれから約1週間後、高校の同窓生であるキム・ヨンヒョン国防相やヨ・インヒョン国軍防諜司令官と会い、野党の弾劾推進や予算削減を批判しながら次のように語った。 「憲法上の非常措置権、非常大権を使わなければ、この難局は乗り越えられない」 ◇「その兵力を国会・選管に投入すればいいな」 ユン大統領は12月1日午前11時ごろ、キム・ヨンヒョン国防相を呼び出し、野党が22件の弾劾を発議し「悪行を働いている」として、非常戒厳下での兵力動員について尋ねた。キム・ヨンヒョン国防相は動員可能な兵力を報告した。 これを受け、ユン大統領は警察力を優先的に配置し、軍は幹部中心に投入する場合の人員規模について尋ねた。キム・ヨンヒョン国防相が「約1000人未満が可能」と答えると、大統領は次のように発言した。 「その程度の兵力なら、国会と選挙管理委員会に投入すればいいな」 また、ユン大統領はキム・ヨンヒョン国防相に戒厳に必要なものを尋ね、キム・ヨンヒョン国防相は自身が準備した戒厳文書の草案を報告した。 ユン大統領は戒厳布告令の中の「夜間通行禁止」部分を削除するよう指示するなど修正を命じ、翌日の夜、キム・ヨンヒョン国防相が修正した戒厳文書を確認し、これを承認した。 (c)news1

「リアルドール」と遊園地“デート”…韓国男性「楽しかった」投稿にネットユーザー「驚いた」

韓国でアダルト商品の「リアルドール」と遊園地デートを楽しんだ男性がSNSで注目を集めている。 韓国のポータルサイトの地図アプリ「ネイバーマップ」の慶州ワールドのレビュー欄に1月29日、ある男性がリアルドールとのデート体験談を投稿し、アトラクションに乗っている写真や動画も公開した。 男性は「レン(人形の名前)と慶州ワールドでデートして楽しかった!」と書き込み、「冬なので全てのアトラクションには乗れなかったが、マジックバイクやエアバルーンなど一通り楽しめて良かった。慶州ワールドはやはり子供心が生きている」と満足そうだった。 また、「皆も大切な人や人形、恋人と一緒に行ってみてください」と勧め、「暖かくなったらまた来たい。往復交通費30万ウォン(約3万3000円)は惜しくない」と付け加えた。 SNSにはこの男性の目撃情報も投稿されており、あるネットユーザーは釜山(プサン)駅のホームで男性がリアルドールを車椅子に乗せてエレベーターを待っている動画を公開した。寒い中、女性が足を露出しているのを見た投稿者は「ああ、寒そうだと思ったが、人間だと思って一瞬驚いた」と語った。 これらを見たネットユーザーは「子どもが不思議そうに見ている」「私も人間だと思った、驚いた」といったコメントを寄せた。 (c)news1

韓国「人気」気象キャスターの“加害”同僚、過去に「職場いじめ防止」教育映像に出演

韓国MBCテレビの気象キャスターだったオ・ヨアンナさんに対する「職場いじめ」を指摘されている同僚キャスターが、過去に「職場いじめ防止」をテーマにした教育映像に出演していたことが明らかになった。 オンラインコミュニティで2日、この気象キャスターが出演した法定義務教育映像のスクリーンショットが拡散した。映像には労務士のキム・ムンソン氏やアナウンサーのキム・ヒョヌク氏の姿もみられる。 この映像は2023年9月に公開され、この気象キャスターは「職場いじめに対する意識が変わり、より慎重になった人もいるが、なぜいじめはなくならないのか」と発言し、職場いじめの定義や対応策について解説していた。 オ・ヨアンナさんは昨年9月に亡くなり、遺族が故人の携帯電話を確認したところ、「先輩4人から職場いじめを受けていた」との内容が記された遺書が発見された。遺族は、先月31日に放送されたJTBCの番組「事件班長」とのインタビューで、「故人がtvNのバラエティ番組に出演して注目を集めたことで、嫉妬の対象になった」と主張している。 特に、先輩キャスター4人は、オ・ヨアンナさんを除外したグループチャットを作り、「礼儀知らず」「服装に気をつけるように言ったのに、全然聞かない」「体から臭いがする」「後輩として扱うのはやめよう」などと発言していたという。 遺族は、あるYouTubeチャンネルで4人の実名を公開している。 一方、名指しされた4人は現在も職務から外されることなくニュースを担当している。彼らが出演するニュース映像には批判コメントが殺到し、MBCはコメント機能を制限する措置を取った。 (c)MONEYTODAY

なぜ「人気」気象キャスターの死を隠したのか…韓国MBCテレビに向けられた疑惑の目 [韓国記者コラム]

韓国MBCテレビの気象キャスター、オ・ヨアンナさん(1996~2024)が職場でいじめを受けていた疑惑が次第に拡大している。彼女の死から3カ月が経過してようやく訃報が伝えられた。そして今、遺書や加害側の実名まで公になったうえ、訃報を知らせず、死因に関する調査も怠っていたMBCの姿勢にも批判が集中している。世論の圧力を受け、MBCは事件発生から4カ月経ってようやく真相調査委員会を設置し、「迅速かつ正確に調査する」と釈明する事態となった。 オ・ヨアンナさんは昨年9月15日に亡くなった。12月になってようやく訃報が報じられると、MBCは「死亡は事実だ」と認めつつ、「(社内の)部署に確認しておらず、確認してもわからないだろう」と言葉を濁した。「なぜ訃報を公表しなかったのか」という質問にも「通常、社内で発表しないようだ」と曖昧な回答に終始した。 その後、オ・ヨアンナさんの携帯電話から原稿用紙17枚分の遺書が見つかり、そこに同僚から職場でいじめを受けていたという記述があったことが報じられた。 遺族は、加害者として名指しされた2人を相手取り、ソウル中央地裁に民事訴訟を起こした。「MBCに社内で訃報を掲載するよう抗議したところ、『上層部の指示があった』との回答を受けた。組織的に隠蔽しようとしているようだ」。遺族はこう指摘している。 ◇「悲劇は防げた」 MBCの対応に批判が殺到している。先月28日、MBCは「オ・ヨアンナさんがフリーランスとして勤務していた際、担当部署や管理責任者に悩みを打ち明けたことは一度もなかった」「報道で『故人がMBC関係者4人に自分の被害を伝えた』とされているが、その関係者が誰なのか教えてほしい」と述べた。また、「事実を確認しないまま、MBCを攻撃しようとする勢力の動きに懸念を表明する」とも発表した。 しかし、遺族によると、オ・ヨアンナさんは生前、MBCの関係者4人に自身の被害を打ち明けていたことが録音データとして残されている。また、彼女は精神科に10カ所以上通院し、何度も自殺を試みたという。昨年8月末には、手首にテーピングを巻いた状態で天気予報を伝える姿も確認されていた。 職場のいじめに関する適切な調査・対応がなされていれば、悲劇は防げたのではないか――こんな指摘が相次いでいる。 オ・ヨアンナさんはアイドル練習生出身で、2017年にJYPエンターテインメントの13期公開オーディションに合格した。2019年には「春香選抜大会」で受賞し、2021年にMBCの公募気象キャスターとして採用された。その後、平日・週末ニュースの天気予報を担当し、2022年にはtvNの人気番組「ユ・クイズ ON THE BLOCK」にも出演した。しかし、この出演を機に同僚から嫉妬を受け、いじめが本格化したと伝えられている。 ◇「フリーランスの労働環境改善を」 加害者とされる気象キャスターらがオ・ヨアンナさんを中傷するカカオトークのグループチャットの内容も公開された。その中では「体臭がする」「被害者ぶるのがすごい」などの暴言が飛び交い、「ザ・グローリー」のいじめ加害者を引き合いに出しながら侮辱する発言もあった。 当初、加害者2人の実名のみが公表されていた。だが遺族は「本当の悪魔はイ某とキム・ガヨン氏だ。パク某とチェ某は露骨にいじめていたが、イ某とキム・ガヨン氏は陰湿にいじめていた。パク某とチェ某は葬儀に来たが、イ某とキム・ガヨン氏は姿を見せなかった」と実名を証言した。 しかし、この4人は現在もMBCの「ニュースデスク」に出演し、SNSのコメント欄を閉鎖し、釈明を避けている。このため、視聴者からはキム・ガヨン氏のSBS「ゴールを決める彼女たち」の降板を求める声も上がっている。SBS側は「降板は決まっていない。MBCの真相調査委員会の結果を待っている」と述べた。 業界内では、MBCの組織文化に根深い問題があるとの指摘が多い。硬直した職場環境により人材流出が続き、他局と比べてキャリア採用者への待遇格差も激しいとされる。フリーランス気象キャスターの労働環境改善を求める声も高まっている。 MBCの元気象キャスターであるパク・ウンジ氏は1日、SNSで「私も7年間、あの過酷な環境で耐えてきたから、あの苦しみがどれほど恐ろしく、孤独なものか知っている」と投稿した。また、ペ・スヨン氏は「私がMBCを辞めた時も同じだった。フリーランス気象キャスターの声には誰も耳を傾けてくれなかった。MBC、報道局、気象チーム……。今も何も変わっていないなんて」「真相調査を徹底し、誰もが納得できる形で真実が明らかになることを願う」と訴えた。 ◇動き出した現地警察 現在、ソウル麻浦(マポ)警察署はオ・ヨアンナさんの職場いじめ疑惑に関して内偵捜査を開始した。あるネットユーザーが国民申聞鼓(韓国政府のオンライン苦情受付システム)を通じて、MBCのアン・ヒョンジュン社長や担当部署の責任者、同僚気象キャスターらを告発した。証拠隠滅教唆、業務上過失致死、ストーカー処罰法違反などの疑いだ。 MBCの真相調査委員会がどこまで実態を解明できるかは未知数だ。 MBCは先月31日、真相調査委員会の設置を発表し、今月3日には「委員長に法務法人ヘミョンのチェ・ヤンヒ弁護士、外部委員に法務法人バルンのチョン・インジン弁護士を任命した。さらに、社内の人事・法務関連部署の責任者3人も委員として参加する」と説明した。MBCは「遺族と最大限に対話し、真相解明に全力を尽くす。遺族が推薦する人物の委員会参加も検討する」としている。【NEWSIS チェ・ジユン記者】 (c)NEWSIS

「財政難」学費を引き上げるソウルの各大学…苦境に立たされる「地方からの学生」

10年以上にわたって学費を凍結してきたソウルの大学が、財政難に耐えかねて2025年度の学費を次々に引き上げている。教育省は奨学金規定の緩和を進めることで学費凍結を呼び掛けたが、大学側は「これ以上は不可能」として学費の引き上げに踏み切っており、地方からソウルに出てきた学生の負担がますます重くなっている。 都心に住んでいた24歳の学生は生活費の負担を減らすため、都心から地下鉄で10分の距離に下宿先を移した。図書館を利用したり、友人と会ったりするためには学校周辺のほうが便利だが、家賃を月15万ウォン(約1万6500円)節約できるからだ。 不動産情報プラットフォーム「ダバン」がソウルの主要10大学周辺のワンルームの平均家賃と管理費を分析した結果、ソウル市内の大学近くのワンルームの平均家賃は昨年約60万ウォン(約6万6000円)で、管理費は7万9000ウォン(約8700円)だった。 今年は学費引き上げの発表が相次いでいる。ソウルの私立大学で17年ぶりに学費を引き上げたのは、西江(ソガン)大学、国民大学、延世(ヨンセ)大学、韓国外国語大学など。平均引き上げ幅は5%に近い。高い物価と家賃、学費引き上げにより、学生は3重の負担を強いられている。 学費引き上げについて大学側は教育環境を改善するためとしているが、在学中の学生たちはその恩恵を受けることが少ないことを懸念している。学費引き上げにより、特に地方から上京した学生たちの負担が増し、奨学金の借り入れ額が増加することを心配する声も上がっている。 (c)news1

「バイセクシュアル」をカミングアウトの元韓流アイドル、同性の恋人を公開

バイセクシュアル(両性愛者)であることを公表した韓国のガールズグループ「WASSUP(ワサップ)」出身のジエが、同性の恋人を公開した。 ジエは1日、自身のインスタグラムに「I LOVE YOU MY GF(ガールフレンド)」とコメントを添えた写真を投稿した。写真には、同性の恋人と頬を寄せ合い、親密な様子を見せる姿が収められていた。 最近では、恋人と旅行したり、日常を共に過ごしたりする様子を投稿するなど“ラブスタグラム”(恋愛をアピールするSNS投稿)を続けている。 ジエは2013年にガールズグループWASSUPのメンバーとしてデビュー。2017年にはKBS 2TVのオーディション番組「アイドルリブーティングプロジェクト - THE UNIT」に出演し、その後、2019年2月にWASSUPは公式に解散した。 また、ジエは2020年1月に自身のインスタグラムで「私は男性も女性も愛する」としたうえ「愛する彼女がいて、とても幸せだ」と投稿し、バイセクシュアルであることを告白していた。 (c)news1

韓国・済州航空機事故、犠牲者の遺品を見つけた警察犬…9日間、滑走路周辺を捜索

韓国の務安(ムアン)国際空港で起きた済州(チェジュ)航空機の事故では、警察犬が犠牲者の金の腕輪を発見するなど活躍した。警察犬は9日間にわたって2.8キロある滑走路周辺を捜索し、遺体の一部や航空機の重要部品などを見つけた。 警察犬は全国各地で活躍している。麻薬や爆発物、電子機器、凶器などを嗅ぎ分け、その能力は人間の警察官に劣らない。 昨年2月には麻薬探知犬「アミーゴ」が京畿道始興市(シフンシ)の山中3カ所を4時間かけて捜索し、1キロのヒロポン(メタンフェタミン)を発見したこともある。 韓国では1973年に13匹の「捜査犬」が導入され、その後、警察犬の役割は広がりを見せてきた。1986年のアジア大会や1988年のソウル五輪では爆発物探知犬が活躍。さらに2012年には、体臭を嗅ぎ分け、強盗事件などで犯人や遺体を発見する「体臭証拠犬」を警察庁が導入した。 警察犬の訓練と専門性の重要性が高まり、2020年には大田市儒城区(テジョンシ・ユソング)に警察犬の専門訓練センターが開設された。今後は韓国原産の犬種、珍島犬(チンドッケ)の警察犬育成も期待されている。 (c)MONEYTODAY

子犬が精悍な警察犬に…韓国唯一の警察犬訓練センター

韓国各地で活躍する特殊任務の警察犬が注目を集めている。麻薬や電子機器、刃物などを見つけ出し、事件現場での能力は人間の警察官にも匹敵する。 大田(テジョン)市の警察犬総合訓練センターでは、警察犬の専門的な育成が進められている。海外から導入された生後1年ほどの犬は「グリーンドッグ(未訓練犬)」と呼ばれ、16週間の訓練を経て最終試験で80点以上を獲得すれば正式な警察犬となる。 最初は環境適応訓練だ。時差や気候の変化により、犬も人間と同じようにストレスを感じるため、適応期間が設けられる。訓練士と信頼関係を築くことが最初のステップとなる。その後は狩猟本能の強化や臭気認識、実戦対応が待っている。 臭気認識訓練では、麻薬・爆発物・遺体・電子機器のサンプルを探す能力を養う。例えば、麻薬探知犬は300以上のスーツケースから違法薬物を発見し、電子機器探知犬は家具の中に隠されたUSBを見つける訓練を受ける。 警察犬を指導するハンドラー(警察犬運用要員)も育成されており、警察特殊部隊や科学捜査官がその役割を担う。警察犬訓練官によれば、正しく褒めることで警察犬はさらなる訓練に意欲を持ち、優れた探知能力を発揮するという。 (c)MONEYTODAY

先輩の荷物まで運び、訓練中に転落死した韓国陸軍一等兵…「通報」「救助」ともに大幅遅れ、怒りの遺族

韓国江原道洪川(ホンチョン)の山岳地帯で、陸軍一等兵が転落死する事故があった。訓練や救助の過程に問題があったことが判明し、遺族が真相究明を求めている。 洪川郡のある山で昨年11月25日午後2時半ごろ、訓練中だったキム・ドヒョン一等兵(21)が転落し、救急ヘリで病院に搬送されたが、4時間後に死亡した。 MBCの報道によると、キム一等兵は通信装備を背負い、午前10時ごろから下士、上等兵2人とともに山を登っていた。ところが、途中で上等兵の1人が脚を負傷し、キム一等兵がその上等兵の荷物まで持つことになった。 キム一等兵は自身の25㎏の装備に加え、上等兵の12㎏の装備を持ちながら険しい山道を登った。だが、その途中で姿が見えなくなり、登山道から外れた場所で、動けないほどの重傷を負った状態で発見された。 しかし、キム一等兵を発見した下士が119通報したのは、発見から27分後だった。さらに、救助に向かった軍のヘリと山林庁のヘリの間で混乱が生じ、救助が遅れた。消防の無線記録によると、軍のヘリが出動したと判断され、山林庁のヘリは撤収指示を受けた。しかし、軍のヘリは負傷者を吊り上げる「ホイスト作業」をできず、そのまま戻ってしまった。最終的に消防のヘリがキム一等兵を救助したのは、事故の通報から約2時間半後だった。 事故当時、キム一等兵の母親は現場責任者から「キム一等兵が任務中に山で足をくじいて転倒した。心配しなくても大丈夫」との連絡を受けた。しかし、そのわずか2分後にキム一等兵は心肺停止に陥った。母親はその事実を知らないまま病院へ向かい、道中で死亡の知らせを聞かされ、絶叫したという。 検視の結果、キム一等兵は頸椎を骨折し、腎臓が破裂していた。山道で転落したものと推定された。 ネット上では「一人が脚を負傷したのに、なぜ訓練を続行したのか? 本当に負傷したのか、それとも後輩に荷物を押し付けるための口実だったのか、これも調査すべきだ」「なぜ負傷した者がいるのに、もう一人が2人分の荷物を運んで山を登るような状況になったのか?」などの声が上がり、徹底した調査を求める意見が相次いでいる。 警察は下士や中士らがキム一等兵に適切な救護措置を取らなかったとみて、業務上過失致死の疑いで捜査している。 (c)news1

存続の岐路に立つ韓国大統領警護処 [韓国記者コラム]

61年の歴史を持つ韓国大統領警護処が、「非常戒厳」宣布に巻き込まれ、存続の危機に直面している。政権によってその地位や権限が変化することはあったが、今回の事態では組織の廃止まで議論される状況に追い込まれた。 「共に民主党」など野党は、ユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領の逮捕状執行を妨害した警護処を「私兵化された組織」と批判し、警護処の廃止法案を提出した。 この法案は、独立機関である警護処を警察の下部機関である「警護局」に再編する内容を含んでいる。軍事政権時代、警護処(当時は「警護室」)は「権力のNo.2」とも呼ばれ、大統領の最側近が指揮するケースが多かった。このため、警護処の権限を縮小し、私兵化を防ぐ狙いがあるとみられる。 しかし、大統領の警護は安定した国政運営のために不可欠であり、警護処の存廃は慎重に検討すべき問題だ。警護処が61年間培ってきた専門性は無視できない要素であり、ミスの許されない大統領警護の分野において、専門性以上に優先されるべきものはない。 安倍晋三元首相やトランプ前米大統領(肩書きはいずれも事件当時)の銃撃事件が示すように、警護の小さな隙が国家的混乱を招くことがある。日本や米国では、大統領・首相の警護機関がそれぞれ警察や政府機関の下に置かれているが、警護の失敗は組織の所属先とは無関係に発生している。 今回、警護処の私兵化が指摘されたのは、ユン大統領に対する逮捕状執行を拒否したためだ。警護処は非常戒厳に関連し、裁判所が発行したすべての逮捕状に応じなかった。 さらに、大統領の機密通信記録を押収するための捜査当局の家宅捜索にも応じず、ユン大統領の逮捕状執行を「違法」と規定した。これまでも捜査機関が青瓦台(大統領府)への家宅捜索を試みた際、任意提出の形で資料を受け取るのが通例だったが、内乱罪に関する捜査はこれまでの犯罪とは性質が異なるため、今後は法改正による対応が求められる。 警護処が私兵という汚名を返上するには、自らの改革努力が不可欠だ。 2023年、警護処が創設60周年の記念行事をユン大統領の誕生日パーティーのような形で開催したとの疑惑が浮上し、私兵化批判がさらに強まった。この行事には警護処の職員のみならず、軍や警察の警護部隊まで動員され、ユン大統領を称賛する「ユン・ソンニョル頌歌」が歌われたとされる。この出来事は、組織内でも自嘲的な声を生むほどだった。 本来、警護処は上下関係が厳格で閉鎖的な組織であり、その文化は大統領警護の絶対的な安全確保のために必要とされてきた。だが、組織文化が不合理な指示を強制する手段として利用されるべきではない。 「50周年記念行事の際も同じようなものだった」という釈明は、警護処の「永遠の名誉」というスローガンを自ら傷つけるだけにすぎない。警護処が存続するためには、徹底的な改革と透明性の確保が不可欠だ。【news1 チョン・ジヒョン記者】 (c)news1
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