2021年の1年間で100%を越える成長を謳歌した電気自動車、バッテリー業界が、2022年の注目ポイントとして「半導体」「資金調達」「中国」などを挙げた。半導体の需給問題、タイムリーな資金調達の成否、中国バッテリー企業の攻撃的拡大などが国内バッテリー業界の成長にとって重要な変数になる見通しだ。
韓国調査会社SNEリサーチによると、グローバル電気自動車用バッテリーの使用量は、2018年の100.0GWh(ギガワット時)から2019年は118.0GWh、2020年は142.8GWh、2021年(1~11月)は250.8GWhと高成長を示している。特に今年1~11月の使用量は前年同期(118.3GWh)比で100%以上成長した。
LG化学の電池子会社「LGエネルギーソリューション」、SKイノベーションの子会社でバッテリー事業を担う「SKオン」、電池大手の韓国サムスンSDIの韓国の3社は、この期間にバッテリー使用量の増加が60.7%から119.3%に達し、どの産業よりも高い成長率を誇っている。来年も少なくとも2桁以上の高い成長を見せるという業界の見通しに違いはないが、成長幅がどの程度になるかは意見が割れる。
まず、次世代半導体の需給難がその変数になるという指摘だ。ある業界関係者は「車両用半導体の供給難で、車両販売が停滞する場合、バッテリー出荷量も減少するほかにない。バッテリーが他の産業に比べ高い成長傾向を見せるだろうが、年初の車両用半導体の需給状況を見て目標を少し下げなければならないかもしれない」と述べた。
業界が注目しているもう一つは資金調達だ。韓国のバッテリー3社が現在、米欧などにバッテリー工場の新設計画を明らかにしたり、すでに建設中だったりする。工場1カ所当たり最低で兆ウォン単位の金額が投入される一方で、各社の電気自動車用バッテリー事業は依然損失だったり、損益分岐点を抜け出しつつあったりという段階だ。
中国の電池メーカー各社は今年1年間、国の支援を追い風に躍進を続けた。2022年もこの状況が続くかというのも無視できない変数だ。
今年1~11月、車載電池最大手「寧徳時代新能源科技(CATL)」の電気自動車バッテリー使用量は180.1%、電気自動車(EV)大手「比亜迪(BYD)」は192.1%と、市場平均をはるかに上回っている。
世界の電気自動車市場の50%が中国であるうえ、中国政府が自国のバッテリー企業に補助金を与えているため、海外バッテリー企業の中国市場進出が事実上、難しいという状況にある。
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