韓国政府が2025年の全面導入を打ち出した人工知能(AI)デジタル教科書を使うためには2G(ギガ)bpsの通信速度が必要とされる。ところが、全国の学校の99.7%は1Gbpsにも満たないインターネット環境であることが、教育省の内部資料でわかった。
資料によると、今年6月末現在、全国1万1582校のうちAIデジタル教科書に最適な2Gbps水準の「スクールネット」を利用するのはわずか51校だった。スクールネットは、全国の小中高校に早くて安いインターネットを提供するサービス。現在500Mbps~1Gbpsのサービスを月額47万8000ウォン(約5万3000円)で提供している。
現状では1Gbpsのスクールネット使用校が79.9%を占め、500M(メガ)bps未満の2297校(19.8%)と合わせて全国の99.7%の学校はインターネット速度が1Gbps以下にとどまっている。
専門家は、クラウドサービスを活用するAIデジタル教科書の使用には十分な速度が必要だと指摘。生徒数が500人以上の4795校についてスクールネットの通信速度を2Gbpsにアップすると、月額料金は約99億4000万ウォン(約11億円)必要であると算定している。
教育省も1Gbpsの速度だと1000人以上の学校でAIデジタル教科書の実現に困難があると予想。学校別生徒数、学内ネット状況、料金などを考慮し、2024年中にスクールネットのスピードアップに乗り出す方針だ。
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