韓国で冬季の流行期に入ったインフルエンザウイルスが歴代級の流行をしている中、減少傾向にあった新型コロナウイルスも再び頭をもたげてきた。冬の本格化を前に感染症専門家は「ツインデミック」の可能性を予想しており、より大きな流行を防ぐために衛生規則の順守とワクチン接種など個人生活での防疫が求められている。
疾病管理庁によると、11月19~25日(47週目)外来患者1000人当たりインフルエンザの疑いのある患者数(擬似患者の割合)は45.8人で、前の週より約22%増加したことがわかった。これは流行基準(6.5人)より7倍高い人数だが、過去5年の同期と比べて2019年9.7人、2020年3.2人、2021年3.6人、2022年13.9人に比べて今年は歴代最高水準となっている。
感染人数からもわかるように、今年はインフルエンザがとりわけ猛威を振るっている。昨年9月に発令されたインフルエンザ流行注意報は、監視システムが構築された2000年以降、初めて解除なしに現在まで続いている。通常、毎年9月に流行注意報が発令されれば、その翌年8月には解除される。
疾病庁関係者は「この3年間、インフルエンザは流行しておらず、地域社会で免疫力が落ちている。ウイルスが広がりやすい環境になったうえ、寒いため室内は換気もできず、コロナ防疫規則も緩和されて緊張感が解けるなど複合的な要素が作用している」と説明している。
実際、流行の状況を見ると、10月末から11月初めに入った44週目のインフルエンザ擬似患者の割合は1000人当たり39人を記録。その翌45週目に32.1人に減ったが、46週目37.4人→47週目45.8人と再び急増している。
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