
韓国のMZ世代の間で、結婚を約束した人に再びプロポーズする「2次プロポーズ」が広がっている。その方法は多様だが、多くが▽特級ホテルに泊まり▽結婚指輪を交換し▽それをSNSに「認証ショット」として上げる――という手順を取る。
一方で、結婚の意思を問う「1次プロポーズ」は簡素化された。かつて、素敵なレストランで“サプライズイベント”のように進められたプロポーズは、今や映画やドラマの中だけのシーンになった。
◇「面白さ」
ソウルのあるホテルで今年6月、今後、結婚を控えるパクさん(30)=女性=は2度目のプロポーズを受けた。周囲から「すでに結婚する間柄ではないか」と問われると、こんな言葉を返した。
「結婚前、最後に2人だけの楽しい思い出を作るんです。結婚の準備中、両家の顔合わせなどで人に会うのに忙しい。久しぶりに2人だけの時間を持つことができてよかった」
昨年10月、スモールウェディングを挙げたカンさん(30)=女性=も両家の顔合わせを終えた後、今の夫からプロポーズを受けたという。花と風船で飾られたホテルの部屋で、ブランドバッグと一緒に指輪をプレゼントしてもらったという。
「今の夫と、結婚式のスドゥメ(スタジオ・ドレス・メイク)を調べに出かけた時、再びプロポーズを受けてびっくりした。結婚の日程を決めた後にプロポーズをまた受けるのが不思議でした。しかし、以前に比べて、みな結婚が遅くなったため、イベントを一つ一つたくさん準備するようになっているのは事実です」
カンさんはこう振り返った。
◇「実用性」も念頭
こうした「2次プロポーズ」に関するレビューは、SNS掲示版などで活発に共有されている。
再びプロポーズする理由として、思い出づくりのほか、▽結婚指輪などを好みに合わせて選択できる▽1次プロポーズに対する答礼の性格▽新型コロナウイルスで先送りされた結婚式の再設定――などを挙げた。「面白さ」に加え、「実用性」と「平等」を重視するMZ世代の生き方が、結婚文化にもにじみ出ているようだ。
結婚を控えたAさんの場合――。当初、結婚準備をしている仲なのに、プロポーズするのがおかしいと思った。ただ、最初にプロポーズを受けた時、指輪のサイズが合わずに残念な思いをしたという。「結婚式準備後のプロポーズで、ピッタリの指輪を選ぶことができた」と振り返る。
先日、結婚相手に向けて、「お礼のプロポーズ」をしたというBさん(29)=女性=は、相手が先にプロポーズをしたので「自分も何かしてあげられないだろうか」と考え、「答礼」をしたという。
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