1台当たり3億ウォン(約3000万円)を超えるイタリアの高級スポーツカー「ランボルギーニ」が今年(1~4月)、韓国で85台販売された。このうち法人への販売台数は73台で、全体の85.9%だ。6億ウォン(約6000万円)を上回る英ロールス・ロイスの高級車も、韓国での販売台数のうち法人販売の割合が90%に迫った。
韓国政府による「法人車専用の黄緑色のナンバープレート」の導入が2カ月後に迫った中、ベントレー、ランボルギーニなどラグジュアリー輸入車業界が神経を尖らせている。
今年1~4月の輸入車の販売台数は8万2594台だ。このうち法人車は3万582台で、全体の販売台数の37%を占めた。
国内での法人車の販売台数は、メルセデス・ベンツとBMWが多かった。ベンツは今年、販売台数2万1128台のうち半分の1万961台(51.9%)が法人車であることがわかった。法人販売台数が1万台以上のブランドはベンツが唯一だった。
BMWは7796台で、全体の2万3970台のうち法人車が32.5%を占めた。最近、国内市場で善戦しているボルボは法人車の割合が22.3%と比較的低く、レクサス(22.3%)を除いたトヨタ(16.7%)、ホンダ(14.3%)など日本車は10%台にとどまった。
法人車の割合はラグジュアリースーパーカーブランドが極めて高かった。ロールスロイスとランボルギーニが80%台で、ベントレーも全体の213台のうち法人車が158台で74.2%を占めた。マセラティも法人販売の割合が72%に達した。このほか、ランドローバーとポルシェもそれぞれ65.9%、56.3%で比較的高かった。
高価格輸入車ブランドの法人車販売割合が高いのは税制優遇のためだ。政府は法人が購入したりリースした業務用車両には税金減免の特典を提供する。購買費またはリース費は年間800万ウォンまで費用処理が可能であり、運行日誌を書けば限度なしに認められる。
このような税制優遇を悪用した事例もしばしば見られる。ユン・ソンニョル(尹錫悦)政権で拘束された初の大企業オーナーであるタイヤ最大手「ハンコックタイヤ」のチョ・ヒョンボム会長は、ポルシェをはじめフェラーリ、レンジローバーなどの輸入車を会社の資金で購入し、私的用途に使用した疑いも持たれている。
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