
韓国で最近、ウォン安が続く中、百貨店で買い物をする外国人観光客が急増している。高価格帯で利益率も高い高級ブランド(ラグジュアリー)を中心に外国人売り上げ比率が拡大し、百貨店業界は低迷する内需の中で業績回復を狙っている。
新世界百貨店本店の外国人売り上げは前年比82%増、江南店も52%増となった。ロッテ百貨店本店は40%増、現代百貨店では「ザ・現代ソウル」「貿易センター店」の外国人売り上げ比率が全体の約20%まで上昇した。
背景にはウォン安がある。22日の相場は1ドル=1469ウォンで、半年前(昨年6月30日、1354ウォン)より115ウォン下落。1ユーロ=1718ウォン、1ポンド=1974ウォンも直近10年で高水準となり、通貨を問わずウォン安が進行している。
特に高級ブランドの外国人売り上げが大きく伸びている。品質が同じ高級品を、為替効果で割安に購入できるためだ。昨年下半期、新世界百貨店では高級ブランドの外国人売り上げが前年比67%増と、全体の高級ブランド売り上げ増(15.6%)を大きく上回った。
業界関係者は「最近は“観光のついでに高級品”ではなく、“高級品を買うために来韓し、観光も楽しむ”外国人が増えている」と話す。各百貨店の外国人向けプロモーションも相まって、客単価や購入頻度が上がっているという。
外国人の消費チャネルが免税店に限られず、ロードショップや百貨店へ分散している点も追い風だ。商品力と体験価値の高い百貨店の人気が高まっている。
ウォン安が続く限り需要は当面堅調とみられる。大韓商工会議所の今年1~3月期の百貨店景況指数(RBSI)は112(100超は改善見通し)。ECやコンビニ、大型スーパーが基準値を下回る中、百貨店は明るい。
各社は外国人向け施策を拡充。現代百貨店は仁川空港乗り継ぎ客向けツアー商品を準備、新世界百貨店・釜山センタムシティ店は短期旅行客やクルーズ客向け施策を強化。ロッテ百貨店は本店で外国人専用メンバーシップを導入した。
LS証券のオリンア研究員は「Kコンテンツ拡散で訪韓客が構造的に増える中、為替効果が加わり消費のハードルが下がっている。かつての日本のように、外国人流入と売り上げ増が連動すれば、百貨店を中心に業績改善の可能性が高い」と分析した。
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