2024 年 9月 8日 (日)
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高層ビルと森の共存 [KWレポート] 未来都市ソウルへの階段 (5)

ソウル市龍山区のノドゥル島(c)news1

ソウル市中区の世運(セウン)商店街跡の「世運再整備促進地区」も、商業・業務・住居・文化施設などが1カ所に調和した創造的な超高密複合開発団地に変わる。今年、関連整備計画案を変更し、遅くとも2024年初めには造成を始める計画だ。

世運地区の開発は、フランス・パリのリブ・ゴーシュ地域をモチーフにしている。この地域は1980年代までは、工場と穀物倉庫が立ち並ぶ開発が遅れた地域だった。

パリ市は、1991年からここを住宅と緑地で覆う再開発を進めている。パリは景観のため高度制限を厳しくしたが、リブ・ゴーシュは高さ制限を37メートルから137メートルに大幅に緩和し、民間の積極的な参加を促した。

◇「世運」で高さ制限を160メートル、40階まで緩和

ソウル市は現在90メートル以下に制限されている世運商店街一帯の建物の高さを160メートル、階数は40階前後まで高める計画だ。高さ制限緩和で余裕ができた周辺の土地は、市民が楽しめる開放型緑地にする。高層ビルの森と木林が共存する「緑地生態都心」に変化する。

「ビヨンド・ゾーニング」の現実化に向けた法的手続きも加速させている。中央政府である国土交通省は、都市再開発の効率性を高める方向に制度を改善する方向で一致する。この一環として、「空間革新区域」を導入し、柔軟な都市計画で「融合・複合都市空間」を造成するという「都市計画革新法案」を1月に発表した。現在、国会に関連内容の「国土計画法一部改正案」が発議中で、年内の法改正完了が目標だ。

市はこれとは別に、ビヨンド・ゾーニング・サービスに着手した。詳細な指針と基準を設けるためだ。ソウル市関係者は「サービスには、区域を選定する基準と開発計画の方向、公共寄与方式、デザイン的な要素など共通的な基準を用意し、事業別に詳細な計画ができ上がるだろう」と見通している。ビヨンド・ゾーニングを通じて土地利用類型、用途、密度、建築物形態などが多彩に組み合わされた「未来都市」に変えていくのが目標だ。

(つづく)

(c)MONEYTODAY

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