大半のゲーム会社は、払い戻しに関する規定を約款に記載し、やみくもな払い戻しを防止している。カカオゲームズも例外ではない。カカオゲームズのモバイルサービス利用約款第23条に払い戻し手続きとその制限事由を細かく規定している。
これによると、クーリングオフが不可能な場合は▽購買直後に使用されたり適用された有料コンテンツの場合▽追加特典が提供される場合にその追加特典が使用されたコンテンツ▽開封行為とみなせたり、開封時に効用が決定されるコンテンツの開封行為があったりした場合▽他人からプレゼントされたり、会社のイベントなどによって無償で提供されたりしたコンテンツ・サービスの利用過程で獲得したコンテンツの場合▽複数のゲームをまとめて購入してそのコンテンツの一部が使用されたり、あるいは適用されたりした場合――などだ。
いわゆる「アイテムガチャ」の場合は「開封時に効用が決定されるコンテンツ」と解釈される。ウマ娘の「ピックアッププリティーダービーガチャ」の場合、育成ウマ娘の種類がすぐにわかるので、ここに使ったジュエリーは払い戻し対象ではない。
◇時間とお金の浪費か
約款には「購入した有料コンテンツの内容が表示・広告の内容と違ったり購買契約の内容と異なって履行された場合」は、これを認知した日から30日以内にクーリングオフが可能になると規定している。しかし、ユーザーが主張するアップデート告知遅延、日本のウマ娘より少ない補償規模などはこれに該当しないというのが大方の意見だ。
残る払い戻し方法はカカオゲームズではなく、アプリ内の決済である点を利用してグーグルプレイやiOSアプリストアに払い戻しを要求することだ。
しかし、APPマーケットも無条件で払い戻しをした過去の政策を放棄して久しい。むしろグーグルプレイ約款などでは「購買者と販売者間の製品購買取引であり、購買者とGPK(Google Payment Korea)、グーグルまたはGPK系列会社との取引ではないことを確認し、これに同意する」となっている。
このような状況でウマ娘ユーザーの払い戻し要求および訴訟は、ややもすると無駄骨に終わりかねないという懸念が出ている。カカオゲームズとウマ娘には不名誉だけが残り、ユーザーは払い戻しも受けられないまま時間とお金を浪費するだけの恐れがあるという指摘だ。
ある法曹界関係者は「不動産やオフライン財貨の消費者集団訴訟の一部は、返金が明らかに不可能に思われる状況でも訴訟を強行する場合がしばしばある」としたうえ「ウマ娘の訴訟を手掛ける個人や団体、法務担当の法律事務所以外の他の消費者は、ただ消耗品のように利用されたまま終わる可能性がある」と述べた。
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