
韓国と米国による上半期の定例合同軍事演習「フリーダムシールド(FS)」が19日に終了する。北朝鮮はこれまで同演習を「侵攻のための戦争演習」と非難してきたが、演習終了後も軍事的な強硬姿勢を維持するとの見方が強まっている。
韓国軍当局によると、今回の演習は9日から約10日間にわたり進められた。南北関係への配慮から、野外機動訓練(FTX)は前年の半分以下に縮小されたが、北朝鮮の反発は変わらなかった。
北朝鮮のキム・ヨジョン(金与正)朝鮮労働党部長は10日、国営メディアで「米韓の戦争演習だ」と批判し、「圧倒的で先制的な対応で制圧すべきだ」として強硬な立場を示した。
実際に北朝鮮は演習期間中、2度の武力示威に出た。10日には戦略巡航ミサイル、14日には600ミリ級の超大型多連装ロケット砲を発射し、韓国への攻撃能力を誇示した。
このロケット砲は改良型とみられ、戦術核弾頭「火山31」の搭載も可能とされる。キム・ジョンウン(金正恩)総書記は「射程420キロ圏内の敵を打撃するための兵器」と述べ、韓国の主要施設への攻撃を念頭に置いている可能性を示唆した。
さらに、米中首脳会談の延期も新たな変数として浮上している。トランプ大統領は中国の習近平国家主席との会談を約1カ月延期するよう要請したと明らかにした。
専門家は、この空白期間を北朝鮮が戦略的に利用し、軍事行動を通じて交渉力を高める可能性を指摘している。核抑止力の誇示を続けることで、対米交渉を有利に進める狙いがあるとみられる。
また、キム総書記が、22日に予定されている最高人民会議での演説で、対米メッセージを発信する可能性もある。一方で韓国に対しては「恒久的な敵」と位置付ける姿勢を改めて示しており、南北関係の緊張は当面続く見込みだ。
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