
韓国と米国は3月9日から19日まで、上半期の定例合同軍事演習「フリーダム・シールド(自由の盾)」を実施する。中東情勢が不安定化する中、北朝鮮がどの程度の対応に出るかにも関心が集まっている。
「フリーダム・シールド」は北朝鮮の侵攻を想定し、韓米両軍の相互運用性と連合防衛態勢を強化する指揮所演習(CPX)である。本来、同演習には野外機動訓練(FTX)は含まれないが、両軍は例年、連合防衛能力を高める目的で別途野外訓練も実施してきた。
今回の演習ではCPXと連動した「ウォリアー・シールド(WS)」野外機動訓練も実施され、陸・海・空に加えサイバーや宇宙領域まで含めた全領域の連合作戦態勢を点検する。演習では北朝鮮のロシア派兵に伴う戦術変化や核脅威など、最近の安全保障環境を反映した複数のシナリオも適用される。
今回予定された合同野外機動訓練は、旅団級6件、大隊級10件、中隊級6件の計22件となる。
今回の訓練を巡っては、野外機動訓練の規模や内容をめぐり韓米間で調整が難航したとされる。韓国側はFTXを年間を通じて分散して実施する案を提示し、今回の演習では規模を抑え、戦時作戦統制権移管に必要な訓練を中心に据える方針を米側に提案したという。
その結果、合同演習開始の約10日前となる2月27日になってようやくFTXの規模が公表された。今回のFTXは計22件で、2025年春の「フリーダム・シールド」で実施した51件と比べると、約半分の規模に縮小された。
一方、北朝鮮の対応も大きな焦点となる。北朝鮮はこれまで同演習を「北侵攻演習」と批判し、期間中に軍事的挑発を重ねて緊張を高める行動を取ってきた。
一部では、中東情勢への対応で米国が軍事力を集中させている状況を狙い、北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射など高強度の挑発に踏み切る可能性も指摘されている。
北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党総書記は2026年2月末に開かれた党大会で、地上および水中発射型ICBM体系のさらなる強化を指示したとされる。
さらに、同盟関係にあったイランの最高指導部が米国の攻撃で排除された状況を踏まえ、北朝鮮が「我々はイランとは違う」というメッセージを示すため、防空網や報復攻撃能力を誇示する形の軍事行動に出る可能性も取り沙汰されている。
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