
韓国の人気ガールズグループNewJeans(ニュージーンズ)が所属事務所ADOR(アドア)との専属契約を巡る争いを深める中で、NewJeansを広告モデルに起用していた企業各社が事態の推移を注視している。業界では、裁判所が独自活動の禁止を認める仮処分を下したことから、大規模な広告活動は困難だという見方が広がっている。
流通業界によると、現在問題となっているのはNewJeansとADOR間の法的紛争だ。先月21日、ソウル中央地裁はADORがNewJeansに対して申し立てた地位保全および広告契約締結などの禁止に関する仮処分申請を認め、ADORの承認なしに独自で広告活動や作詞、作曲などができなくなった。
仮処分申請は認められたが、NewJeansの活動再開は見通せない。メンバーたちは先月25日のコンサートで、裁判所の仮処分決定は尊重するとしつつも、ADORへの復帰は受け入れがたいとして、暫定的な活動中止を宣言していた。
これにより、NewJeansをモデルとして起用してきたコカ・コーラやロッテウェルフードなどの企業は、関連する状況を綿密に見守っている。コカ・コーラはメンバー全員をグローバルアンバサダーに任命し、ロッテウェルフードは自社の低糖製品「ゼロ」のブランドモデルや「ペペロ」のグローバルアンバサダーとして広告活動を展開してきた。
ロッテウェルフードによると、「ゼロ」とのブランドモデル契約は終了したが、「ペペロ」のグローバルアンバサダー契約はまだ有効とのことだ。
同社関係者は「昨年のペペロデーシーズンにはNewJeansを使用した商品パッケージなどを発売したが、現在はペペロの閑散期であり、所属事務所の問題も重なって、特別な広告活動は行っていない」と述べ、「ひとまず状況を見守る必要がある」との立場を明らかにした。
コカ・コーラは昨年、俳優リュ・スンリョンやオ・ジョンセらが出演した新キャンペーンを公開し、今年は番組「白と黒のスプーン~料理階級戦争~」に出演したシェフ、エドワード・リーをキャンペーンモデルに起用したが、依然としてNewJeansが出演する広告も放映されている。代表的な例として、先月、コカ・コーラ・マレーシアがNewJeans出演の43秒間の広告映像を公開し、ビルボードコリアと共同で行ったブランドキャンペーン「I FEEL COKE」にもNewJeansのメンバーが登場している。
同社関係者は「コカ・コーラとNewJeansの契約期間がどのくらい残っているかは、現在公開できない」と述べた。
業界のある関係者は「新しい広告を撮影するのは難しいと思われ、恐らく既存のコンテンツを活用しているのではないか」とし、「NewJeansが暫定的な活動中止を宣言している以上、活発な広告活動は難しいだろう」と見通した。
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