
韓国のグループ「BTS(防弾少年団)」のカムバック公演が開催されたソウル市の光化門広場周辺で、いわゆる「BTS特需」をめぐり、業種ごとに明暗が分かれた。
21日の公演は大きな事故もなく終わったが、流通業界では売り上げ増を歓迎する声が上がる一方、交通規制や通行制限の影響で客足が鈍ったと訴える中小商店の不満も相次いだ。
百貨店や免税店、コンビニでは特需の効果が目立った。新世界百貨店本店の20日から21日までの売り上げは前年同期比41%増となり、ロッテ百貨店本店も外国人客の売り上げが135%増え、全体でも20%伸びた。明洞の免税店には通常の2倍から3倍の来店客が訪れ、K-POP関連商品や化粧品の販売が好調だった。
コンビニ各社もそろって売り上げを伸ばした。GS25では光化門周辺5店舗の売り上げが前週比233%増となり、最大では378%増に達した。CUでも周辺10店舗で270%以上増え、セブン-イレブンの一部店舗では約7倍に急増した。観客が早朝から場所取りのため待機した影響で、おにぎりやサンドイッチ、携帯バッテリー、カイロなどの需要が一気に高まった。
一方、期待したほど売り上げが伸びなかった店舗も少なくなかった。通行規制で人の流れが分断され、「週末より売れなかった」という声も出た。飲食店では食材を多めに仕入れたものの客足が伸びず、大量の在庫を廃棄せざるを得ないケースもあった。
飲食店関係者の一人は「売り上げが2倍になると見込んで仕入れを増やしたが、実際は普段と変わらなかった」と話した。別の店主も「通路が封鎖され、かえって客が来なかった」と落胆した。
背景には、当初は最大26万人の来場が予想されていたものの、実際の観客数がそれを大きく下回ったことがある。主催側は約10万4000人と発表したが、ソウル市のリアルタイムデータでは4万人から4万8000人、警察も約4万2000人とみている。
警察約6700人を含む1万人規模の人員配置に加え、地下鉄の無停車通過や厳格な手荷物検査など大規模な安全対策が取られたこと、さらにオンライン配信でも視聴できたことが、来場者減少の一因とみられている。
(c)news1