
韓国で2024年7月、仁川国際空港で俳優ピョン・ウソクの出国時に「過剰警護」が敷かれた件について、裁判所が「芸能人として公的活動をする際には人々による撮影を甘受すべきだ」と指摘した。
仁川地裁は10月2日、警備業法違反の罪に問われた民間警備員(44)に罰金100万ウォンを言い渡し、所属警備会社にも同額の罰金を科した。
民間警備員らは2024年7月12日午前、香港でのアジアファンミーティングに出発するピョン氏を警護する過程で、空港ゲートを制止したり、乗客の顔にフラッシュを照射して視覚を刺激したりするなど、警備業務の範囲を逸脱した行為をしたとされる。航空券の確認までしたことも明らかになり、ネット上で「過剰警護」論争が広がった。
裁判で弁護側は「警備業務の範囲を逸脱せず、故意もなかった。正当行為にあたる」と主張した。しかし裁判所は「光もまた強制力を持ちうる物理力であり、相手の視覚を直接刺激する行為は物理力の行使にあたる」と退けた。
判決はまた「ピョン氏は当時、危険にさらされている状況ではなく、撮影していた人々は空港利用者や職員に過ぎなかった。民間警備員の行為は身辺保護ではなく、撮影を妨害することが目的だった」と指摘。さらに「芸能人として公に活動する場で人々が集まり撮影するのは当然想定されることで、特別な事情がない限り甘受すべきだ」と強調した。
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