韓国芸能事務所大手「HYBE」は4日、仁川(インチョン)で3月30~31日に開催されたアンコールツアー「SEVENTEEN TOUR ‘FOLLOW’ AGAIN TO INCHEON」の観覧客のうち36%が外国人だったと明らかにした。今回の公演に集まった約5万6000人のうち、約35%に当たる約2万人が海外から来た「CARAT」(SEVENTEENファンダム名)だった。
日本や中国など東アジアのファンが最も多く、次に米国が続いた。今回の公演を見るためにアジア、アフリカ、欧州、北米・南米、オセアニアなど6大州から外国人観光客が流入した。
公演に合わせて仁川とソウル一帯で開催した都市型コンサートプレイパーク「SEVENTEEN THE CITY」を訪れた外国人の割合はさらに多い。公演前夜祭イベントとして開かれた漢江(ハンガン)クルーズパーティーやSEVENTEENラウンジを訪れた客のうち、外国人の割合はそれぞれ80%、83%を記録した。
SEVENTEENのファンが単純に1回の公演だけにとどまらず、公演を前後して数日間、仁川とソウルに滞在しながら多様なイベントを楽しんだというわけだ。
SEVENTEENの外国人観光客誘致と集客効果が大規模な国際行事に匹敵するほど高いという点を認識させた。最近、韓国観光公社と旅行業界が日本と中国でイベントを開き、SEVENTEENをはじめとするK-POPスターのコンサートに合わせて観光コースと旅行商品を企画したのもこれと無関係ではない。
◇自治体や公共機関も観光客を積極支援
公演開催地である仁川に対する関心が大きく増加した点も注目される。SEVENTEEN仁川公演が公表された2月8日から公演を終えた3月31日までの約2カ月間、各種SNSにおけるキーワード「仁川」は約335万件で、前年同期に比べ約150%増えた。
韓国文化観光政策研究院によると、韓国を訪れる外国人観光客の81.8%がソウルを訪問するが、仁川の訪問率は6.2%に止まる状況で、SEVENTEEN公演が外国人観光客の足を仁川に向けるきっかけを作った。
実際、公演を見るために国内外から仁川に集まったファンが会場場近隣の食堂、カフェ、マートなどで列をなし、路地商圏が活況を呈した。ファンはSNSを通じて会場近くのおいしい店、見どころなどを検索して共有し、公演前後に仁川地域のあちこちを訪れた。
今回の公演の成功に向け、自治体や公共機関も積極支援した。仁川市などは、仁川の代表的なランドマークである永宗(ヨンジョン)大橋を3月29日から今月3日まで毎晩、SEVENTEENを象徴する色の一つであるローズクォーツの光で染めた。仁川空港は電光掲示板でSEVENTEEN THE CITYの映像を流すなどして海外のファンを迎えた。仁川空港インスタグラムフォロワーはSEVENTEEN THE CITYの掲示文作成により、1日で2000人増えたほどだ。
空港鉄道も仁川空港とソウル駅を結ぶSEVENTEENをテーマにした直通列車を3月28日~4月2日まで運行した。K-POPアーティストと初めて協力を進めた空港鉄道は、列車の内部や外部をSEVENTEENで飾り、SEVENTEENの音楽とミュージックビデオ、アーティスト案内メッセージを流し、海外ファンを喜ばせた。毎日1回運行された直通列車は、255席の全座席がほとんど売り切れ、計約1300人が利用した。
◇漢江クルーズパーティー、写真展、百貨店のポップアップまで…パートナー社との同伴成長
3月29日に漢江に沿って運航したクルーズパーティーでは、国内外のファンがSEVENTEENの音楽に合わせて踊り、歌いながら一つになった。花火を観覧するためのクルーズ船の550席のチケットは、前売り開始8分で売り切れた。
また、新世界百貨店で開催されたSEVENTEENポップアップシーズン2は、2週間で約3万5000人が訪れる盛り上がりだった。
公演会場を含むラウンジ、展示、新世界百貨店の4カ所で販売された公式マッチはなんと約23万8000個余にのぼった。新世界百貨店によると、昨年9月のシーズン1ポップアップオープン効果で新世界百貨店を初めて訪問した顧客が75%増えたのに続き、今年のシーズン2には前年に比べポップアップ訪問客数が90%上昇する効果を上げた。
ファンの移動を支えるために運営されたシャトルバスとSEVENTEENタクシーも大きな反響を呼んだ。SEVENTEENタクシーは予約呼び出し受付開始7分で締め切られ、約1200人が利用した。また、空港鉄道の黔岩(コマム)駅と会場を行き来する循環シャトルバスと首都圏や地方主要都市を対象に運行したシャトルバス約100台は、計約1万3000人のファンを運んだ。
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