韓国のグループ「防弾少年団(BTS)」メンバーのSUGAが酒を飲んで電動スクーターを運転した疑いで立件されたなか、韓国で個人型移動装置(PM)に対する管理強化が必要だという指摘が出ている。
news1の取材を総合すれば、SUGAの飲酒運転のニュースに「公益勤務期間にこのようなことをして失望が大きい」という反応があふれている。何よりも今回の事件を契機に電動スクーターをはじめとするPM関連事故に対する警戒心も高まっている。
あるネットユーザーはSNSに「鞍(くら)がある電動スクーターだというが、人が死ぬような事故が起きかねない」として飲酒運転に対して苦言を呈した。
この事件は、現地警察に6日午後11時15分ごろ、「飲酒と疑われる」という通報があった。警察官がソウル市龍山区漢南洞に駆け付け、電動スクーターで転倒したSUGAを見つけた。当時、SUGAの血中アルコール濃度は免許取り消し水準(0.08%以上)だった。ソウル龍山警察署はSUGAを道路交通法違反(飲酒運転)の疑いで捜査している。
韓国交通安全公団によると、PM交通事故件数は2019年の計447件から2023年には2389件へと5.3倍増えた。同じ期間に死亡・負傷を含む死傷者数も481人から2646人に5.5倍増えた。死亡者も8人から24人へと、4年間で3倍も増加した。
こうした状況なのに、PM関連の取り締まりは容易ではない。最近、ソウル市公共自転車「タルンイ」や共有電動キックボードなどを乱暴に運転して歩行者を威嚇するいわゆる「タルンイ暴走連盟」が4日午後6時、暴走行為の集いを予告し、警察の取り締まりをかいくぐって実行に移した。
自動車やバイクによる飲酒運転事故は刑事処罰の対象に該当するが、個人型移動装置はそうではないという点で、処罰のレベルを高めるべきだとの指摘が出ている。
SUGAの事例のようにPMを飲酒運転をする場合、10万ウォンの反則金が賦課され、血中アルコール濃度数値によって免許停止または取り消し処分を受ける。ただ「個人型移動装置は普通、簡単に乗れるという認識があり、安易に考える面がある」(交通事故専門の弁護士)という指摘もある。
このため、PMレンタル業に対する管理監督の強化も必要だという意見が出ている。実際、PMレンタル業の場合、登録制ではなく申告制で運営されている。当局の管理監督を強化する法案が何度も国会で発議されたことがあるが廃棄されている。
交通専門弁護士からは「法案が廃棄されたのは、規制強化によりシェア経済を萎縮させる恐れがあるという憂慮のため。それでもPMによる事故は危険な場合が多いため規制が必要であり、処罰の度合いも高めるべきだ」と強調した。
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