
韓国のガールズグループ「FIFTY FIFTY(フィフティーフィフティー)」の世界的ヒット曲「Cupid」の著作権が、所属事務所ATTRAKTではなく、外部音楽制作会社「The Givers」にあるという内容の1審判決が下された。
ソウル中央地裁はこのほど、ATTRAKTがThe Giversを相手取って提起した著作権確認訴訟で、原告敗訴の判決を下した。地裁は「原告の請求には理由がない」としてすべて棄却した。
「Cupid」は2023年2月にFIFTY FIFTYが発表したデビュー曲で、海外でのプロモーションがないにもかかわらず、米ビルボード「HOT100」チャートで最高17位、25週連続チャートインを記録するなど、世界的な人気を集めた。
The Giversはこの楽曲を制作したスウェーデンの作曲家らからすべての著作財産権を買い取り、2023年3月には韓国音楽著作権協会に自身の名義で著作権を登録していた。
これに対し、ATTRAKT側は「業務委託契約に基づいてThe Giversに委任した業務の中に、著作権の確保も含まれていた」と主張。さらに「スウェーデンの作曲家たちも、The Giversが著作権を購入する際、実質的な買い手はATTRAKTだと理解して契約していた」として、著作権は自社にあると主張した。
ATTRAKTはThe Giversに対して著作財産権がATTRAKTに帰属することの確認を求め、著作権登録の抹消を命じるよう求めたが、裁判所はこれを退けた。裁判所は「著作権譲渡契約書に記された文言から判断するに、契約当事者は明確にThe Giversである」とし、ATTRAKTの主張を認めなかった。
著作財産権とは、音楽を商業的に使用したり、他人に利用を許可する権利であり、単に「誰が作曲したか」とは異なる。収益化の権利を誰が持つかを決定する重要な権利だ。
ATTRAKTのチョン・ホンジュン代表が「楽曲費用は支払ったが、The Giversは著作権の取得に関する情報を提供しなかった」と主張する一方、The Giversは「ATTRAKTが支払った費用は、著作権ではなく音盤制作者の権利(著作隣接権)に対するものである」と反論している。
FIFTY FIFTYは現在、キナに加え、新メンバーのムーンシャネル、イェウォン、ハナ、アテナの計5人で活動を続けている。
一方、The Giversによる「契約期間中の事前接触」疑惑の後、専属契約紛争に発展した元メンバーのセナ、アラン、シオは3人組ガールズグループ「A BLOOM」として再デビューを準備している。
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