
韓国の人気ガールズグループaespa(エスパ)のメンバー、カリナが「政治的意図はなかった」と釈明したにもかかわらず、一部の極右・保守層によって“保守のアイドル”として利用され、論争が続いている。
インターネット掲示板「DC Inside」の「国民の力ギャラリー」のトップ画像が6月1日午前、カリナが赤いジャンパーを着ている写真に変更され、波紋を呼んだ。この写真は30代の男性ユーザーが設定したものとされる。
問題の発端は5月27日、大統領選を1週間後に控えた時期にカリナがSNSに投稿した写真だった。写真には赤いジャンパーと「2」という数字、さらに「バラ」の絵文字が含まれており、与党「国民の力」の象徴と重なる点から「特定政党を支持しているのではないか」との疑念が広がった。
論争を受け、カリナは翌28日、「そのような意図はなかった」と投稿を修正したが、一部の保守支持層による“政治的消費”は止まらなかった。
特に「国民の力ギャラリー」のトップ画像がカリナに変更されたことについて、ネットユーザーからは「なぜカリナに政治を押し付けるのか」「すぐに元に戻せ」といった非難が殺到。約30分後には政党のロゴに再び差し替えられ、現在はキム・ムンス(金文洙)大統領候補が選挙活動中に少女を抱きかかえている写真が掲載されている。
また、オンライン上では保守支持者の間でカリナの写真をカカオトークのプロフィール画像に使用する例が相次いで報告されている。
あるネットユーザーは「父が2番(=国民の力)支持者。生まれて初めて芸能人をプロフィール写真に設定して、今はカリナにしている」と投稿した。他にも「極右層のSNSアイコンが全部カリナ」「学科の人がプロフィールをカリナにした」「カリナはもう“2番アイドル”のレッテルがついてしまった」「インスタもXも極右アカウントがアイコンをカリナに変えてる」などの反応が広がっている。
海外ファンの間でも“MAGArina(マガリナ)”という皮肉が定着しつつある。これは、トランプ米大統領のスローガン「Make America Great Again(MAGA)」とカリナの名前を組み合わせたもので、“保守象徴としてのカリナ”を揶揄している。
一方、この論争を受けて、「国民の力」のペク・ジウォン報道官やイ・スジョン水原市党協議会委員長、歌手のJKキム・ドンウクらが公にカリナへの支持を表明した。
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