
韓国のゲーム大手「パールアビス(Pearl Abyss)」が7年をかけて開発したオープンワールド・アクションアドベンチャー『紅の砂漠』が、3月20日に正式発売される。いわゆる“トリプルA級”タイトルを目標に掲げてきた大作として、世界のゲーマーの注目を集めている。
news1は京畿道果川市の社屋「ホームワン」を訪れ、モーションキャプチャースタジオや3Dスキャン室、オーディオスタジオなど制作現場を取材した。
最も目を引くのは、約595平方メートル規模のモーションキャプチャースタジオだ。約120台の1600万画素級カメラが設置され、センサー付きスーツを着用した俳優の動作を精密にデータ化する。
収集されたデータは自社開発エンジン「ブラックスペース」と連動し、ゲーム内キャラクターに即時反映される。取材当日は俳優が剣や槍を手に立ち回りを披露。動きは遅延なく画面上のキャラクターに再現され、まるで映画撮影のような没入感を生み出していた。
同社は京畿道安養市のアートセンターにも150台超のカメラを備えたスタジオを保有している。国内最大級の設備を整え、アクション表現の完成度を高めている。
さらにパールアビスは外注に依存せず、3Dスキャンスタジオも自社で運営する。顔の微細な筋肉の動きまで捉えるフェイシャルスキャン、全身スキャン、自然物や小道具を取り込む専用ブースを完備している。
約180台のカメラで360度同時撮影を実施し、衣装の質感や装備の細かな傷までデータ化。レンダリングだけでは再現が難しいリアリティを追求したという。
音響制作では、映画制作で活用されるフォーリー(Foley)技術を導入。砂や砂利、わら、割れた瓦などを敷き詰めた専用スタジオで生音を収録する。
作中に登場する「機械仕掛けの竜」の羽ばたきは、鉄製キャビネットを開閉するきしみ音や洗濯機ホースをこすり合わせる音を組み合わせて制作した。レトロゲームの爽快な打撃音と現実的な効果音を融合させ、独自のサウンド表現を磨き上げている。
『紅の砂漠』は2019年に公開された後、7年の開発期間を経て完成に至った。PlayStation 5、Xbox Series X|S、Steam、Mac、Epic Games Storeで発売予定だ。
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