
韓国大手通信会社SKテレコムが実施した「Tメンバーシップ顧客感謝祭」の影響で、全国のベーカリーチェーン「PARIS BAGUETTE」店舗のパンが一斉に売り切れる“品切れ騒動”が起きた。
今回のキャンペーンは、2025年の大規模ハッキング事件で失墜した顧客信頼を取り戻す狙いで企画されたもの。8月の通信料金50%割引や追加データ提供に加え、11日から20日まで「パリバゲット50%割引」イベントが開催され、最大1万ウォンまで割引が適用された。
SNS上には「店の棚が空っぽでまるで戦争のようだ」「韓国人はパンの力で生きている」「普段は閑散としたうちの近所の店舗も、この期間は1日2回パンを追加で焼いていた」といった書き込みとともに、空になった売り場の写真が相次いで投稿された。
8月20日午前、ソウル市松坡区のある店舗では開店からわずか数時間で商品がすべて売り切れ、周辺店舗でも同様の事態が確認された。別の店舗スタッフは「イベント開始から10日間、午前中だけで100組以上の客が押し寄せた」と語った。
PARIS BAGUETTEでの割引イベント終了後、SKテレコムは現在、ドミノピザの宅配50%割引または持ち帰り60%割引クーポン(最大3万ウォン)が利用できるイベントを30日まで実施中だ。クーポンは「Tメンバーシップ」アプリからダウンロードでき、有効期限は9月4日までとなっている。
SKテレコムは12月まで毎月「ビッグ3提携社」とのリレー割引を展開する予定で、9月以降の対象企業はまだ発表されていない。
今回の顧客感謝イベントは、7月に「解約違約金免除」を打ち出した際に急増した他社への番号移行を抑制する効果も出ている。7月上旬には日ごとに2万〜6万人規模が移行していたが、現在は1万人未満に落ち着いているとされる。
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